「葵S・G3」(28日、中京)
強風をものともせず突き抜けた。好発から中団の内めを確保した
ウインマーベル。4角から進出を開始すると、残り200メートル過ぎで一気に先頭へ。大きなス
トライドで1完歩ずつ後続を引き離し、2馬身半差で見事に重賞初制覇を飾った。
先週の平安Sに続き、2週連続重賞Vの松山の好騎乗も光った。この日の中京競馬場は風速4メートルの風が吹き、ダートの砂が宙に舞う光景も見られた。「力はある馬なので、スムーズなレースを、と。風が強かったので前に壁をつくりたかったし、思ったようなところを取れた」と振り返りつつ、「抜け出してからしっかり伸びたし、強い競馬だった」と初騎乗の相棒をたたえた。
1番人気に応え、開業4年目で初の重賞制覇を飾った深山師は、「まだ実感はないんですが、本当にうれしい」と声を弾ませる。
アイルハヴアナザー産駒として初の芝重賞Vを決めた愛馬に触れ、「2歳で入った時から他の馬と完成度が違った。砂も使ったが、芝に戻してブリンカーを着けて走りが一変した。改めて強い馬ですね」と目を細めた。
現時点で今後は未定だが、「千四でも折り合っていたし、距離の幅はある。まだまだ先が楽しみ」と指揮官。血統背景に縛られない、未知の力を持つ新星の将来が楽しみだ。
提供:デイリースポーツ