「
マーメイドS・G3」(19日、阪神)
鮮やかな復活Vだ。混戦を制したのは、10番人気の
ウインマイティー。好位追走から力強く抜け出し、7度目の挑戦で待望の重賞初制覇を果たした。鞍上の和田竜は現役13人目のJRA重賞50勝を達成。2着に4番人気の
マリアエレーナが入り、1番人気の
ソフトフルートは3着。3連単は11万馬券となり、22年も波乱の決着となった。
20年
オークス3着馬に対し、10番人気の評価はさすがに失礼だったか。そう思わせるほど、不振から脱した
ウインマイティーの走りは堂々たるものだった。
好発を決め、道中は3番手のインコースを追走。ピタリと折り合い、しびれるような手応えで4角を回った。直線で前を行く
リアアメリアをとらえると、返す刀で外から迫った
マリアエレーナの猛追を振り切りゴールへ。20年4月の
忘れな草賞以来、2年2カ月ぶりのVを手にし、待望の重賞初制覇を飾った。
20年
エリザベス女王杯14着以来、久々にコンビを組んだ和田竜は「ゲートだけ気をつけて。馬場がいいので、できれば行きたかったけど、(斤量が)軽い馬もいたのでね。でも抜群の手応えだったので、これならという感じでした。気持ちを切らさず、手応え通りに最後まで頑張ってくれました」とパートナーの健闘をたたえた。
ここまでの道程は平たんではなかった。20年
秋華賞(9着)でのタイトな競馬がトラウマとなり、そこからスランプに。五十嵐師は「復活させるために、いろいろやった。坂路からプール、コースを変えたりね」と試行錯誤の日々を振り返る。手が掛かった分、喜びもひとしおだ。「力はあると思っていたからね。やってきたことが間違いではなかった。結果が出てうれしい」と満足げにうなずいた。
次走は未定ながらも「若い時よりも馬がしっかりとしてきた。メンバーが強くなっても、きょうの感じなら自信を持っていけます」と鞍上は完全復活に太鼓判。息を吹き返した5歳牝馬の今後から目が離せない。
提供:デイリースポーツ