後半戦に突入する函館開催は日曜(7月3日)にシリーズ初となる芝1800メートルの新馬戦が組まれている。クラシックへの直結度も高まるこの番組には今年も好メンバーが集結。ならば行数が許す限り、より多くの注目馬を取り上げてみたい。
まずは鞍上・横山武でデビュー予定の
ルクスグローリア(牡=父
サトノダイヤモンド、
母ヒカルアモーレ・宮田)。23日の追い切りではウッドで同厩
カズラポニアン(3歳1勝クラス)を大きく追走して半馬身の先着(5ハロン66.8-12.6秒)。函館入り後の乗り込みは実に入念で動きの良さも目を引く。
「体つきはまだ子供で、しっかりしているとは言えないんですけど、それでも動けてしまうんですよね。走りは軽いし、芝向きだと思います。直前は本馬場で追う予定。どんな動きをしてくれるか楽しみ」と澤江助手。
新種牡馬
サトノダイヤモンドは世代最初の新馬戦となった4日の中京芝1600メートルで
ダイヤモンドハンズが勝ち上がる、幸先のいいスタートを切った。
ルクスグローリアもこれに続けば、下馬評通り
サトノダイヤモンドが新種牡馬戦線をリードする形になろうか。
一方、乗り手の絶賛ぶりが最も印象的だったのが鞍上・横山琉でデビュー予定の
ヴェンチュラムーン(牡=父
エピファネイア、
母ラスヴェンチュラス・小島)。23日に本馬場で他厩舎の新馬と併せて楽々と併入(5ハロン64.5-11.6秒)に持ち込むと「息は乱れていませんでしたし、ラストも速い時計だったように本当にいい動き。物見をするようなところがなく、1800メートルの距離も全く問題がなさそう。背中がすごく良くて…とにかくめちゃくちゃいい馬なんですよ」(横山琉)。
追い切り後に疲れが出るようなら翌週の1800メートルへのスライドも想定しており、必ずしも出走ありきの姿勢でない点にも好感。そのあたりについて鈴木助手は「2週前の追い切り後に少し疲れが出たこともあって、無理に詰め込み過ぎない、メリハリをつけた調整をしています」としながらも、「ハミに頼らずにいい
バランスで走るし、手前も“いつ替えた? ”って思うくらいスムーズ」なら好素材であることに疑いの余地はない。
そして“締め”を担当するのが
アオラキ(牡=父
ゴールドシップ、
母カスタディーヴァ・田村)。“魅惑の白毛馬”として「東スポ競馬」Webの動画インタビューにも登場している
アイドルホース候補は池添とのコンビでデビューが決まった。23日には鞍上が初コンタクトを取り、ウッド併せ馬で追走先着(5ハロン66.6-12.7秒)。
「1週前だったのでしっかり負荷をかけたかったし、しっかり動けてもいましたね。乗りやすくて行儀のいい馬。距離も1800メートルくらいあって良さそう。白毛で注目を集めると思うけど、毛色を抜きにしても、いいものがあると思います」と池添は確かな手応えを伝えてくれた。
果たして多様な顔ぶれがそろう注目度大の一戦を制するのは!?
今からレースが楽しみでならない。
(立川敬太)