1996年に創設されて以来、阪神、京都、中京と場所は変われどダート1400mコースで行われてきたが、昨年に引き続き小倉競馬場のダート1700mコースで行われる。昨年は雨の中で行われ、人気馬総崩れ。勝ったのは3勝クラスを勝ち上がったあと3戦連続して大敗続きだった
メイショウカズサで、しかもレコード勝ちだった。しかし、その勝利にきっかけをつかんだ同馬はダート
グレード競走で2連勝。押しも押されぬ一流馬へと昇り詰めている。
◎
ラーゴムは、吾妻小
富士Sの優勝馬。3歳時には芝の
きさらぎ賞にも勝っている。父は芝・ダートで活躍馬を送り続ける
オルフェーヴル。母も米国のダート重賞勝ち馬でダート適性は高い。初のダート実戦となった前々走は後方から差を詰めただけの6着で、前走もレース前半は流れに乗れていない印象だったが、後半は主導権を握るような位置取りからしっかりと伸びた。3回目のダート競馬で、更なるパフォーマンスを期待したい。
〇
アルドーレは
ブリリアントS優勝馬で、2年前とはいえ同じ小倉1700mコースの
阿蘇Sにも勝利している。2018年の
JBCレディスクラシックに勝った
アンジュデジールの半弟で、
オルフェーヴル産駒だけにダートは得意。前走は58キロを背負って最後の伸びを欠いたが、それなりの能力は示した。巻き返しを期待したい。
▲
ユニコーンライオンは
鳴尾記念の優勝馬。そして
宝塚記念では
クロノジェネシスの2着に逃げ粘った実力馬だ。父ノーネイネヴァーは仏国モルニ賞の優勝馬で
BCターフス
プリントの2着馬だが、スキャットダディから
ヨハネスブルグを経てストームキャットへとさかぼる血統でダートをこなす下地はある。今回、蹄不安による長期休養明けはマイナスだが、どうしてもハナにこだわるようなタイプではなく自分のペースで競馬ができれば、怖い1頭だ。
△
サンライズウルスは3勝クラス
立夏Sの優勝馬。
ヘニーヒューズ産駒で祖母は6億円牝馬の
ディナシー。コーナーでもたつくような面があるものの8戦のキャリアの中で最速上がりが7度。強烈な末脚が持ち味だ。ブリンカーを装着するようになってから脚質的に幅を広げており、レースの流れに乗ることができれば上位陣に一泡吹かせるケースも十分に考えられる。
ここ2戦は軽いダートで持ち味を発揮できていない△
エクレアスパークル、
東海S優勝などダート中距離に実績がある△
エアアルマス、ダート
グレード競走でもまれながら力をつけている△
ヴェルテックスなども注意が必要で難解な1戦だ。