JRAで行われる世代最初の重賞競走で、キャリアも浅く、まだ逃げ切りしか経験がない馬が多い争いだけに難解だ。
◎
ブトンドールのデビュー戦は、好ダッシュからハナを奪おうというものだったが、他馬を先に行かせて折り合いを付けてゴール前は鋭く抜け出した。
ゴーサインが出されてから加速するまで時間はかかったが、最後は沈み込むようなフットワークが印象的だった。父は
高松宮記念を制した
ビッグアーサーで、
母プリンセスロックは
JRAダート短距離の3勝馬。母系は見るべきものはないが、離れた一族には
ジャパンダートダービーの
カゼノコ、その母でカブトヤマ記念優勝
タフネススターがいるファミリーだ。稍重馬場で評価が難しいがレースセンスに期待する。
〇
スプレモフレイバーのデビュー戦は仕上がりが早く、またスピードのある
ダイワメジャー産駒らしくスピード感あふれるものだった。ポンとゲートを飛び出すと、そのままハナを切って、最後2ハロンは11.3、11.4のラップで余裕たっぷりに逃げ切った。半兄に現役オープン馬
サイクロトロンがいる血統で、
サクラバクシンオー産駒の母は
JRA芝1200m以下で2戦2勝。ダート1200mで2勝というスピード馬だった。
▲
ミシェラドラータはデビュー戦で、今回のレースで人気の一角となっている
クリダームの2着。この時はダッシュ付かずに後方からの競馬となったが、巧みにインコースに潜り込むと、最後は狭いところを割るようにして勝ち馬に迫り、2戦目に順当勝ち。ゲートは互角だったが、二の脚利かせて好位を進むと、最後は外からあっさりと抜け出した。2歳戦に強い
キンシャサノキセキ産駒で、近親には
ダイヤモンドビコーや
ラッキーライラック、
ハーツクライが名を連ねる名門ファミリーで成長力も期待できる。
好発から1度は控えて最後はスピードで押し切った△
クリダームのデビュー戦も秀逸だった。祖
母マザートウショウは1992年の函館3歳S優勝馬だ。連闘で挑む△
アスクドリームモア、人気の盲点になりそうな△
ロッソランパンテも押さえておきたい。
エピファネイア×
キングカメハメハの本格配合で母系は
トゥザヴィクトリーらを擁する
フェアリードール系。東京競馬場でのデビュー戦は奥深さを感じさせるものだった。