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【アイビスSD 枠順データ分析】夏の風物詩「千直」は例年どおり外枠に注目 昨年の1枠好走例の取捨と買い目の選定が肝要か

  • 2022年07月29日(金) 20時45分
 31日に新潟競馬場で行われるアイビスサマーダッシュ(3歳上・GIII・芝1000m)。JRAの重賞において唯一直線コースで施行されるため、「千直」と呼ばれ親しまれる夏競馬の名物だ。

 今年も快速自慢が集結。昨年覇者オールアットワンスや2019年覇者ライオンボスなどが揃った「千直」重賞を、枠順・馬番別に検証していく。

■過去10年の枠順別データ
【1枠】0-0-1-16/17頭 単勝回収率0% 複勝回収率129%
【2枠】1-2-1-13/17頭 単勝回収率20% 複勝回収率58%
【3枠】0-0-0-18/18頭 単勝回収率0% 複勝回収率0%
【4枠】1-1-0-18/20頭 単勝回収率12% 複勝回収率15%
【5枠】1-1-1-17/20頭 単勝回収率39% 複勝回収率25%
【6枠】1-2-2-15/20頭 単勝回収率9% 複勝回収率72%
【7枠】2-2-4-16/24頭 単勝回収率25% 複勝回収率64%
【8枠】4-2-1-17/24頭 単勝回収率236% 複勝回収率87%

 2014年の出走馬が12頭、2016年が13頭など各年でバラつきがあるため相対的に外枠の出走頭数が多くなっている。

 また、1枠の複勝回収率に貢献しているのは、昨年の同レースで唯一インコースを進み、3着入線を果たしたバカラクイーンの影響。2勝クラスからの格上挑戦で、単勝14番人気の伏兵扱いだったが、これを覆す好走を見せて複勝2200円という驚異的な払い戻しとなった。

 ただし、バカラクイーン以前の1枠の好走例は2008年のアポロドルチェ(3着)まで遡らなければならず、これを「外れ値」と捉えるか「狙い目」と捉えるかは個人の裁量に委ねられる。

■過去10年のアイビスSD優勝馬
【2012年】パドトロワ 8枠16番(7人気)
【2013年】ハクサンムーン 7枠13番(1人気)
【2014年】セイコーライコウ 2枠2番(1人気)
【2015年】ベルカント 8枠13番(1人気)
【2016年】ベルカント 4枠4番(1人気)
【2017年】ラインミーティア 8枠15番(8人気)
【2018年】ダイメイプリンセス 8枠15番(1人気)
【2019年】ライオンボス  6枠11番(1人気)
【2020年】ジョーカナチャン 5枠9番(2人気)
【2021年】オールアットワンス 7枠14番(1人気)

 直線コースで行われる新潟1000mは「外枠有利」が定説。アイビスサマーダッシュにおいても例外ではなく、勝率を紐解くと7枠が8.3%、8枠が16.7%となっている。内よりも外馬場の状態が安定していること、外ラチを頼っての制動など複合的な要因が存在するが、同時に人気も集まりやすく、単勝回収率・複勝回収率の数値に表れている。

 一方、2017年に道中11番手から差し切り勝ちをおさめたラインミーティアは単勝3870円(8人気)。2012年のパドトロワは単勝1160円(7人気)と、単勝回収率の底上げに大きく関わっている。外枠に注目して人気馬を狙う際は買い方を工夫し、また人気薄でも「外枠有利」を信じて飛び込む勇気が必要となりそうだ。

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