「エルムS・G3」(7日、札幌)
北海道大好きコンビが金星だ。9番人気の
フルデプスリーダーが、
マリーンSを再現するように先に抜け出した
ウェルドーンをゴール前で首差差し切って重賞初挑戦初V。ここまで北海道で4戦2勝だった5歳馬が、函館市出身の丹内と大仕事をやってのけた。
初騎乗で最高の結果を出した鞍上は「気配は良かったです。追い切りで感じをつかんでいましたし、自信もありました。道中の手応えも良く、外も垂れて道があいたので、後はこの馬の勝負根性を信じて乗るだけでした。北の大地には僕、強いんでね」と、してやったりの表情で喜んだ。
出遅れ癖が最大の課題だけに、スタートが全てだった。「ゲートだけ集中してたんですけど、1回立ったりしたのでヒヤヒヤしました。でもうまくリカバリーできたのが勝因だと思います」。決して好発を切ったわけではなかったが、鞍上のアクションで行き脚がつくと道中はインの5〜6番手を追走。4角で先頭を射程圏内に入れ、Vゴールを決めた。
斎藤誠師は「丹内騎手がテン乗りでうまく乗ってくれましたね。北海道で3回走ったので放牧に出します。オーナーは海外にも興味があるので、サウジアラビアやドバイあたりにも行ってみたいです」と、さらなる大舞台を見据える。ひと皮むけた5歳馬は、北の大地のような大きな夢をかなえるべく、世界へと羽ばたくつもりだ。
提供:デイリースポーツ