今週は夏開催の小倉競馬場で行われる、唯一のダート1700mの新馬戦がある。2020年にこの番組を勝った
ダノンハーロック(父
ルーラーシップ)は、3歳になってからダート中距離を3連勝してオープン入り。まだオープンで結果は出ていないが、これからの活躍が期待される。
ちなみに2021年のこの番組を勝ったのは
ラインオブソウル(
父シニスターミニスター)。というわけで、
音無秀孝厩舎が2年続けて制しており、3年連続になるかという注目点もある。
【8月20日(土) 小倉芝1200m(牝)】
◆
ライジングホープ(牝、父
リアルスティール、
母ライジングクロス、栗東・
松下武士厩舎)
半姉に1600万下クラス(現3勝クラス)の身で
マーメイドSを3着した重賞実績がある
アースライズ(
父マンハッタンカフェ)がいる。父は新種牡馬だが、1200mでも1800mでも勝ち馬を出しており、距離の融通が利きそう。
本馬に関しては「
リアルスティール産駒は肢長体型の馬が多いと聞いていますが、この馬はあまり肢は長くありません。きょうだいも肢がそれほど長くない体型が多いようなので、そのあたりは母の特徴が出ていますね」と
松下武士調教師。先週のCWでは新馬
ハーベストデイ(今週小倉ダート1700mでデビュー予定)と併せて手応え優勢で先着している。鞍上はC.ホー騎手が予定されている。
【8月20日(土) 小倉ダート1700m】
◆
イストロス(牡、父
ロードカナロア、
母ドナブリーニ、栗東・
音無秀孝厩舎)
国内外のG1で7勝を挙げた
ジェンティルドンナ(
父ディープインパクト)や
関屋記念など重賞2勝の
ドナウブルー(
父ディープインパクト)がきょうだいにいるとなれば、ダートデビューに疑問符が付くところだが、ダート中距離で4勝を挙げている
スレイマン(
父キングカメハメハ)がいるとなれば、同じキンカメ系の
ロードカナロアが父ならダートデビューもなるほどとなる。
本馬は6月9日にゲート試験を合格した後、一旦放牧に出されて、7月下旬に栗東へ再入厩。坂路中心に追い切りを積み重ねており、8月10日の坂路では併せ馬に遅れはしたものの、4F51.6秒と速い時計をマーク。ラストも12.9秒と13秒を切っており、非常にいい動きを見せている。
◆
ゴッドスピードレオ(牡、父
タリスマニック、
母ターコイズ、栗東・
宮本博厩舎)
おばに2020年
JBCレディスクラシックを制した
ファッショニスタ(父
ストリートセンス)や母系に今年の
ヒヤシンスSを勝った
コンバスチョン(父ディ
スクリートキャット)など、ダートの大舞台で活躍する馬が多数出ている血統。本馬は2021年北海道セレクションセール1歳にて、1650万円で落札されている。
先週の坂路では、新馬勝ちしている
ロンドンプランと併せて同入。すでに勝っている相手を追走してこの内容なら決して悪くないし、4F53.8秒は地味でも2F25.1秒、1F12.4秒は終いしっかりした動きといってよいだろう。
【8月21日(日) 小倉芝1200m】
◆
ビッグシーザー(牡、父
ビッグアーサー、
母アンナペレンナ、栗東・
西園正都厩舎)
母は同厩舎で管理され、ダートで3勝を挙げている。父産駒は現2歳が2世代目になるが、
ブトンドール(栗東・
池添学厩舎)が
函館2歳Sで重賞初制覇。新種牡馬として期待された昨年よりも今年の方が活躍馬が出てきそうな雰囲気もある。
本馬は8月10日にCWで3頭併せ。2歳未勝利と併走して、これを後ろから古馬3勝クラスが追走してくるという内容。ゴールではほぼ3頭が同入だったが、追いかけてきた相手を考えると、よく追い抜かれなかった。6F80.5秒という時計は速いし、8月3日のCWでの追い切りよりもしっかり動けたという印象はあった。
(取材・文:井内利彰)