「
凱旋門賞・仏G1」(10月2日、パリロンシャン)
欧州最高峰の一戦に、今年は日の丸を背負った4頭が参戦。中でも、大将格として注目を集めるのが
タイトルホルダー(牡4歳、美浦・栗田)だ。春の天皇賞、
宝塚記念とGIを連取し、人馬最高潮のリズムで挑む大舞台。主戦を務める
横山和生騎手(29)=美浦・フリー=が胸の内を明かした。以下、一問一答。
◇ ◇
-いよいよ欧州最高峰の一戦が目前に。本番に先駆けて15日、横山騎手はパリロンシャン競馬場の一般戦(芝1600メートル)で騎乗した。
「今回、フランスで競馬に乗せてもらうことができたのは貴重な経験。それは
タイトルホルダーの
凱旋門賞に結びつけるというより、一人のジョッキーとして素晴らしい経験をさせてもらいました」
(続けて)
「フランスで競馬に乗せてもらうこと自体が難しいし、そう簡単に得られるような経験ではないですね。パリロンシャン競馬場の雰囲気や馬場なども含め、いろいろなことを自分の目で見て体験することができたのは大きいと思います」
-レースは8頭立て8着。ステッキの使用について制裁を受けた。
「フランスにはフランスの基準があるし、日本には日本のルールがある。何というのか、ひと言で競馬文化の違いです。どっちがいいとかではなく、フランスにはフランスの良さがあるし、改めて日本の競馬にも良さを感じました。(この遠征は)現地の
小林智調教師やオーナーの理解もあってのことだし、とても感謝しています」
-パリロンシャンの芝2400メートルを実際に歩いた。
「馬場もそうだけど、とにかく高低差がすごい。中山の坂は比になりません。芝は札幌に近かったです。匂いもそう。今回歩いた馬場は、(スタンド)正面が北海道の洋芝の稍重に近いイメージ。向正面とかは良に近くて硬い。このまま極端に雨が降らなければ、日本馬のスピードが生きる馬場になりそうな気がします」
-
タイトルホルダーなら対応できるか。
「阪神や中山の稍重をこなしているし、大丈夫そうです。ただ(日本のように)路盤が整備されているわけではないので、雨が降ったら一気に悪くなっちゃう。そうなると“やってみないと分からない”のひと言に尽きますね」
-コースの形状は。
「
フォルスストレート(※)をテレビで見るのと実際に歩いたのでは違うんですよ。“偽りの直線”と言われるけど、こんな景色に見えるんだなというのは感じられました」
-相棒
タイトルホルダーと臨む大一番。どう乗るか。
「GIも未勝利戦も同じだけど、いつもこの馬に乗る時は楽しみにしているし、今回も楽しみです。僕は仕掛けどころで
タイトルホルダーに“ここだよ”と合図するだけですね」
提供:デイリースポーツ