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【凱旋門賞】悲願へ10度目挑戦・武豊「日本の馬が早く勝たなきゃいけない。その背中にいたい」…10の質問で直撃

スポーツ報知
  • 2022年09月27日(火) 13時10分
◆第101回凱旋門賞・仏G1(10月2日、パリロンシャン競馬場・芝2400メートル)=9月26日、シャンティイ

 JRA海外馬券発売対象の第101回凱旋門賞(10月2日、フランス・パリロンシャン競馬場)に、武豊騎手(53)=栗東・フリー=が、今年の日本ダービー馬のドウデュースと日本調教馬悲願の初制覇を目指す。自身10度目の“夢”への挑戦を前に、現地での取材も担当する入社2年目の水納愛美記者(24)がダービーに続いて直撃。10の質問で凱旋門賞への熱い思いに迫った。

 《1》凱旋門賞は何が特別なのか

 世界最高峰のレースっていう位置付けは、世界共通だと思う。あとは僕自身も何度も乗ってきたり、ディープインパクトオルフェーヴルでも勝てなかったりとかがファンの思いを強くしている要因の一つだと思う。日本を代表して行ってる気持ちではある。

 《2》1994年、当時25歳での初騎乗の思い出

 ホワイトマズルキングジョージ(6世&クイーンエリザベスS)2着で、最有力に近かった。正直、(自分自身の)海外の経験が浅かったと思う。そんなにいい騎乗もできなかったし、(6着に終わって)向こうの新聞では叩かれたけど、もっと経験積まなきゃなと思わせてくれたし、いつか勝ちたいなっていう思いは強くなった。

 《3》「いつか勝てる」と思ったことは

 01年にサガシティーでだいぶ離された3着だったけど、毎年トライできたら、そのうち…みたいな雰囲気は感じた。全く無理って感じたことはないかな。(馬場は)みんな五分の条件。日本馬は苦戦してるけど、馬の実力は、今海外のビッグレース勝ちまくってるからね。

 《4》01、02年はフランスに約半年の滞在。決めた理由は

 アメリカに滞在していた00年のブリーダーズCに、フランスの当時のトップトレーナーのジョン・ハモンド【注1】が来ていた。「今、アメリカにいるんだ」と話したら「エッ! じゃあ来シーズンからフランスに来いよ」って。凱旋門賞を勝ちたいという思いがあるから、アメリカ遠征を切り上げた。

 《5》実際フランスに滞在してみて

 本当にいい経験になった。マネジャーも通訳もまるっきり誰もいない。鍛えられたわ。フランス競馬にもどっぷりつかって体験できた。今はフランスで一人でどこでも行けるしね。経験を日本のスタッフに伝えることもできる。

 《6》今年はドウデュースで友人でもある松島正昭オーナーとのタッグで挑む

 漫画みたいな話。もともと共通の知人がいて、いつも馬券で負けてはったから、「それやったら馬主になったらどうですか」と誘った。普通の関係とは全然違う。こないだ(ニエル賞)勝ってたらもっとイレ込んで大変やった。

 《7》ダービー6勝目、WASJ【注2】で30年ぶりの優勝など快挙が続く

 俺も「ん? ひょっとして? おやおや?」って(笑い)。なかなかスポーツ界で、個人では30年ぶりってフレーズないよな(笑い)。

 《8》デビュー戦から騎乗する馬と挑むのはディープインパクト以来

 一緒に強くなってきている過程を知ってるから、1年後に凱旋門賞へ行くとはね。そうなればという願いはあるけど、そんな簡単じゃないと思ってるから。

 《9》ドウデュースは前哨戦のニエル賞で4着。本番への収穫は

 同じ馬場、距離で乗れて、乗るうえでいろいろと考えやすくなった。本来は左回りの方が力を出しやすい馬かな(パリロンシャン競馬場は右回り)と若干思うけど、大きな問題じゃない。

 《10》凱旋門賞ジョッキーへの思い

 1年でも早く勝ちたい。毎年勝ちたい。日本の馬が早く勝たなきゃいけないと思うし、その背中にいたい。

 【注1】 62歳。2019年に引退したフランスの調教師。凱旋門賞は2勝。初勝利は1991年のスワーヴダンサーで、99年にはモンジューで日本のエルコンドルパサーに競り勝った。

 【注2】 ワールドオールスタージョッキーズの略称。世界の一流騎手が来日して、JRA騎手との腕比べで順位を競う。今年の8月に、札幌で3年ぶりに開催され、武豊が92年(前身のワールドスーパージョッキーズシリーズ)以来、30年ぶりの優勝を飾った。

 ◆凱旋門賞 創設は第1次世界大戦後の1920年。10月第1日曜に、ロンシャン競馬場(現名称はパリロンシャン競馬場)の芝2400メートルで行われる重賞。3歳以上の牡馬、牝馬(優良な種牡馬、繁殖牝馬の選定の意からセン馬は出走できない)が出走可能。過去100回の優勝馬はすべて欧州調教馬で、フランス68勝、英国15勝、アイルランド8勝、イタリア6勝、ドイツ3勝。日本は延べ29頭挑戦で2着4回。

スポーツ報知

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