秋のGIシリーズの開幕戦。スピードと持久力が問われる中山競馬場芝1200mコースを舞台に、その歴史を積み上げてきた。
新潟コースで行われた2014年を除く過去10年で、1〜3番人気馬は10勝2着6回3着1回。1番人気に限っても5勝2着1回3着1回。スピードの絶対値を競うレースだけに比較的堅く収まるケースが多い。
重賞2連勝中の◎
メイケイエールは過去レコード勝ちが2回という快速馬。逃げても逃げなくても競馬ができる馬だが、自分のペースで走ることができないと機嫌を損なう可能性はいまだ捨てきれない。昨年はテン乗りだった池添騎手が苦労しながら、ギリギリ我慢させて3着と0.4秒差の4着。
今年に入ってからの4戦も池添騎手が手綱を取り、
シルクロードSに勝って
高松宮記念は0.1秒差5着。1400mの
京王杯SC、そしてひと息入れたあとの
セントウルSも危うい場面がなかったとは言えないが勝利を重ねてきた。今回はスピード自慢が顔をそろえた一戦。スピード比べになれば一日の長があるはず。
○
タイセイビジョンは重賞2勝2着5回。1200mの距離では8戦して勝星こそないが2着5回。追い込み一手のために勝ちきれないレースが続いているが、
CBC賞、
北九州記念はともにトップハンデを背負って2着。昨年の
スプリンターズSはスタート直後に不利を被り着順は散々だったが、上がり3ハロンは最速の脚を使っている。福永騎手がレース前に描く展開どおりになれば、その瞬発力は侮れない。
▲
ナムラクレアは50kgで
函館スプリントSに勝った後、このレースを目標に一息入れた。53kgで挑んだ
北九州記念はス
プリント戦としては致命的な不利を受けながらも3着。3歳馬には厳しいレースだが、そのスピードは古馬相手にも通用することを示している。ある程度のポジションをキープすることができれば、そのスピードは侮れない。
△
シュネルマイスターは
NHKマイルカップの優勝馬で、
安田記念2着、3着。
マイルチャンピオンシップ2着。マイラーとしてはA級で、
毎日王冠に勝ち、
弥生賞は
タイトルホルダーの2着。ややエンジンのかかりが遅いタイプだけに不安も残るが、能力的に無視はできない。
△
トゥラヴェスーラは
阪急杯、
京王杯SC2着馬、
高松宮記念は2年連続4着。鼻出血明けの7歳馬だが、怖い存在だ。団野騎手とは手が合いそうな△
ファストフォース、
春雷ステークスが印象的な△
ヴェントヴォーチェも争覇圏内だ。