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【凱旋門賞】タイトルホルダーなど日本勢は全て2ケタ着順 洗礼受けた「直前の豪雨」「超タフな欧州勢」

スポーツ報知
  • 2022年10月04日(火) 07時00分
◆第101回凱旋門賞・G1(10月2日、仏・パリロンシャン競馬場・芝2400メートル)

 2日に行われた第101回凱旋門賞・仏G1(パリロンシャン競馬場)で、史上最多4頭が出走した日本勢は全て2ケタ着順に終わり、世界最高峰レースの壁にはね返された。現地で1週間取材を続けた水納愛美記者が、1着のアルピニスタを始め外国馬の強さを「見た」。

 観客は慌てて傘を取り出し、苦笑いで馬を引く陣営もいた。「どうして今…」。パドックでの騎手紹介を控えた頃、猛烈な雨が襲ってきた。不運―。日本馬の挑戦をあざ笑うかのような、最悪のタイミング。ボルテージが高まる会場と正反対の空模様を、ぬれながら恨めしく思うしかなかった。

 だが、それでも果敢に逃げたタイトルホルダーには心を動かされた。4コーナーを回っても依然先頭。「やばい、勝つかも」。無意識に口にした直後、アルピニスタが視界に飛び込んできた。鞍上のモリスは持ったまま。残り300メートルから、特別なエンジンがついているのかと疑うほどの勢い。そして、後方から猛烈に差し込んだトルカータータッソ。欧州馬の、別次元の強さに圧倒された。

 ゴール後、勝者をたたえる歓声は地響きのようだった。「すごいものを見た」。熱気にのみ込まれながら、胸がいっぱいになった。ラチ沿いに密集した観客をかき分けると、馬上でガッツポーズするモリスが目に入った。気付けば雨雲が去っている。太陽の光に照らされて、世界一の称号を得た人馬が一層輝いて見えた。

 1週間の現地取材で、凱旋門賞がどういうレースなのか実感した。各国から観客が集まり、会場はパーティーさながらの華やかさ。賞金額こそトップではないが、100回を超える歴史に名を刻むため、世界中から強豪が集う世界最高峰の舞台。日本陣営がこれだけ熱意を持っている理由もそこにある。いつか、いや、来年。日本馬があの黄金のスタンドからたたえられる姿を目に焼き付けたい。(水納 愛美)

スポーツ報知

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