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【天皇賞・秋】ダノンベルーガの「ダービー4着は偽物」順風満帆の今回は劇的Vあるぞ!/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2022年10月26日(水) 18時00分
「虎ちゃん、おはよ。ダノンベルーガ、やっぱり1週前にやり過ぎたのが良くなかったみたい。調教っていうのは難しいもんだな」

 日本ダービーの翌週、いつものように美浦トレセンをぶらついていると、いつものように馬運車業者のX氏が無駄話? を振ってきた。

 業界屈指の情報通の彼、早くも関係者から聞いてきたのか。でもまあ、そんなことは言われるまでもなく、堀厩舎担当記者の当方には分かっている。頂上決戦での4着とはいえ、あの走りは絶対に“ニセモノ”。なぜって共同通信杯で後の皐月賞ジオグリフを子ども扱いしたパフォーマンスには程遠いものだったのだから…。

 改めてダービー当時を振り返ると、1週前の南ウッドで6ハロン77.9-62.4-48.5-35.1-11.0秒という自動計測器導入後の“大レコード”を樹立してしまった。とんでもない走力を持ったサラブレッド。騎乗した川田も思わず? 気持ち良く走らせ過ぎてしまったのだろう。

 やはりと言うべきか、その反動ゆえ、週末には追い切れずじまい。直前は南ウッド6ハロン83.7-66.5-51.6-37.6-11.4秒でお茶を濁す程度。

 で、レースはというと案の定、これまでと違って勝負どころからの反応が悪く、直線でも内にモタれて本来の末脚を繰り出すことができなかった。

 もっとも、そういった“事情”は数値化されない(=因果関係が明白とされない)だけに“なかったこと”で済まされてしまいがちだが、現場記者たる馬券野郎は看過しまい。

 実際のところ、陣営は同じ轍を踏まないよう、今秋(天皇賞・秋=30日、東京芝2000メートル)は慎重に段階を踏んで負荷を高めてきており、1週前はゴール前だけビシッと追われて南ウッド6ハロン79.5-63.8-49.7-35.7-11.2秒をマーク。これでも速いといえば速いが、現役トップ級なのだから“普通”の時計だ。さらに今回は週末も追い切れたように(坂路4ハロン58.9-42.5-13.6秒)反動は皆無。ダービー時と違って至って順風満帆なのである。

 対して最大のライバルたるイクイノックスはノーザンファーム天栄から帰厩後は馬体が極端に減ってしまっており、1週前追い切りを終えた後のルメールも「キタサンブラック産駒は3歳秋、そして4歳になって成長していく」との意味深なコメントを残した。そう、今もって速い時計を出せないように体質の弱さが残っており、初の古馬GIでの勝利は現実的には厳しかろう(3歳限定GIすら勝てなかったのだから)。

 そしてまた有力馬として名を連ねているパンサラッサジャックドール、そしてジオグリフは12月の香港カップが本丸のフシがあり、ここは目イチ勝負とはいくまい(とりわけ、ジオグリフは調教時計がセーブ気味)。

 ライバルたちの現状を踏まえれば、順調度と勝負度合いがメンバー随一の感のあるダノンベルーガの劇的Vがいとも簡単に成し遂げられそうな気がしてならない。

(美浦の確信野郎・虎石晃)

東京スポーツ

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