ノーザンホースパークで25日、ノーザンファーム
ミックスセール2022が開催された。19年から3年間、繁殖牝馬のみの市場として展開されたが、今年は当歳
セッションも加わり、文字通り
ミックスされた初の試みだった。当歳
セッションは上場された38頭が完売し、18億9300万円(金額は税別)、1頭平均は4982万円と、セレクトに迫る数字をマークした。最高価格は、今年の
日本ダービー馬
ドウデュースの半弟・
ダストアンドダイヤモンズの2022(牡、父
リアルスティール)の8600万円で、(株)キーファーズが落札した。続く高額取引は、16日の
鷹巣山特別で3勝目を飾った
ジャスティンスカイの全弟・
リアリサトリスの2022(牡、父
キタサンブラック)の8400万円で、里見治氏が落札した。
繁殖牝馬
セッションは、67頭が上場され、61頭(受胎馬40頭、未供用馬21頭)が落札。落札率は91%と前年を少し下回ったものの、売却総額は9億5600万円と、近2年を約2億6千万円以上も上回るレコードを記録した。繁殖牝馬
セッションの最高価格は、未供用の
アルモハバナ(牝3歳、
父キングカメハメハ、
母ドナウブルー)の4900万円で、張月勝氏が落札した。
ドナブリーニのファミリーはノーザン以外、ほとんど国内におらず、貴重な繁殖として活発な競り合いが展開された。受胎馬の最高価格は、
リアオリヴィア(牝6歳、
父ディープインパクト、
母リアアントニア、
レイデオロを受胎)の4400万円で、こちらも張月勝氏が落札した。母はBCジュヴェ
ナイルフィリーズ価値の実績があり、
ローズSなど重賞2勝の
リアアメリアの全姉にあたる。
「3、4年前から当歳
セッションを行う計画があり、準備を進めていました。昨年の繁殖牝馬セール後に、30頭規模で執り行うことをお話しましたが、このように
ミックスセールを無事に終えることができ、まずは購買者の方々に感謝申し上げます。この市場で取引された馬が活躍し、認知されれば、より多くの購買者が来場されると思います。今回は初めてのことでしたから、この数字には満足しております」と、ノーザンファーム吉田俊介副代表がセールを振り返った。繁殖牝馬
セッションも、過去最高の金額に達し、「未供用馬は活力のある牝系が多く、なくなく上場している馬も多いので、やはり注目度が高かったのだと思います。最近は、繁殖牝馬を所有される馬主の方々も増えていますし、日高の市場の活況も含め、牧場の方々にも多く落札して頂きました」と吉田副代表。
第1回の取引馬である
ヴァナディース(200万円で落札)から、サウジアラビア
ロイヤルCで3着に健闘した
シルヴァーデュークが誕生した。また、取引馬の産駒が、各市場で注目されている状況からも、早くもこの市場の認知は進むだろう。来年の当歳
セッションは、50頭を目標に上場を予定し、繁殖牝馬とともに
ミックスセールの進化が期待される。(競馬ライター)
スポーツ報知