10月30日(日)に東京競馬場で行われる第166回
天皇賞(秋)(GI)に出走予定の
パンサラッサ(牡5、栗東・
矢作芳人厩舎)について、
矢作芳人調教師の共同記者会見でのコメントは以下の通り。
「(
札幌記念は)スタートも良くない中で、タフな馬場だったと思いますし、負けはしましたが、最後も差し返そうとしましたし、悪い内容ではなかったと思います。『
パンサラッサには1000m通過が59秒5では遅い』というふうにも言われましたが、あの日の馬場はタフでしたから、決して遅いペースではなかったと思います。その中で頑張ってくれたと思います。
(中間は)北海道で放牧していましたので、栗東に着いた時には、いくらか疲れというか、輸送減りがありました。そこから疲れを取って、(調子を)上げてきたという感じです。レースのダメージについてはしっかり休んでいたので問題は無かったのですが、今回に関しては輸送で体が減ったところはありました。
(1週前追い切りは)しっかり負荷をかける、ということで、悪くない動きだったと思いますが、この馬に関しては我々の求めているレベルが高いので、1週前追い切りにしてはまだまだ物足りないな、という感じがしました。普通の馬なら凄く良い動きでしょうけどね。この馬ならもう一段欲しいな、というところがありました。
(今日の追い切りは)今回は普通に追い切れば良いという感じで、東京への輸送もありますし、息自体は出来ているので、もう一段、切れ味というか、シャープさを増せる追い切りが出来れば良いと思っていました。先週に比べて一段上がったな、と思いました。今日の坂路は時計がかかっているので、53秒という指示で、だいたいちょうどかな、と思います。今日は思った以上に馬場が重かったですね。(一段上がったと思ったのは)身のこなしでしょうか。あとは、乗っている騎乗者、岡助手の感触としても、一段上がったようなことを言っていました。
(東京競馬場の2000mは)簡単ではないですね。府中の2000を逃げ切ったのは
ニッポーテイオーまで遡るということ、ここのところの府中のレースを見ていると差し有利になっていますので、メンバーも強いですし、そう簡単なレースにはならないと思います。(今回もいつものような形で進めるイメージか、という質問に)もちろんです。ファンの方もそれを望んでいると思いますので、そういう競馬に徹したいと思います。
(状態は前回に比べ)プラス
アルファはあると思います。ただ、やはりもっと上げたかったのが正直なところです。一部報道されていますが、メンコを外すタイミングとか、ジョッキーと考えていきたいと思います。こういうものはその時の馬の雰囲気で決めるものであって、事前に決めない方が良いと自分は思っています。
(逃げ方は)どうなりますかね。少し馬が大人になってきている感じがあって、以前ほどガーッと行かなくなっています。去年、
オクトーバーSを
吉田豊くんで逃げ切った時には大逃げだったのですが、あれは行ってしまったのですよね。ふたを開けてみないとわかりませんが、折り合いがつくようになっていますし、それが悪いことだとは思っていません。目標をここと決めたからには、
天皇賞(秋)を獲りにいっているので、どんな不利な条件だろうが、自分の競馬に徹して、応援してくれるファンの皆さんが望む結果を(得られるように)、頑張りたいなと思っています」
(取材:山本直)
ラジオNIKKEI