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【武蔵野S】ギルデッドミラー レース史上初の牝馬V!ダート転向3戦目で重賞初制覇

スポニチ
  • 2022年11月13日(日) 05時00分
 ダートG3「第27回武蔵野S」が12日、東京競馬場で行われ、2番人気ギルデッドミラー(牝5=松永幹)が外から差し切り、ダート転向3戦目で重賞初制覇。同レース初の牝馬による優勝でチャンピオンズC(12月4日、中京)の優先出走権を得た。

 直線は新星同士の火花散る追い比べ。4連勝中の1番人気レモンポップ、ダート3戦目の2番人気ギルデッドミラー。先に見据えるG1舞台へ、賞金加算を巡る譲れない攻防。しぶとく鼻だけ前に出たのは5歳牝馬のミラーだった。三浦は「ゴールしてからも、どっちが勝ったか分からなかった。一番苦しいところで、もうひと伸びしてくれて馬には感謝しかないです」。相棒の頑張りを称えた。

 最初から目標はレモンのみ。3番手で運ぶライバルの後ろにこだわった。「どの馬も(レモンの)後ろを取りたかったと思う。位置を取りに行って少し折り合いを欠くところはあったけど、すぐに我慢してくれた」(三浦)。残り400メートルで仕掛けたレモンに合わせて進出。最後はしぶとくしぶとく競り落とした。三浦は「初めてまたがった時に“この馬は違うな”と思っていたけど、こんなに早く重賞を獲れるとは」と驚きの表情で振り返った。このレースを牝馬が制したのは初。歴史を塗り替える大仕事をやってのけた。

 砂転向後の2戦(NST賞1着、グリーンチャンネルC2着)はやや重、重だったが、この日は良馬場。パサパサのタフな東京ダートをクリアしたことは大きな自信になる。松永幹師は「この馬場はどうかと思ったが、よくこなしてくれた。年齢を重ねてコントロールが利くようになった」と充実ぶりに目を細めた。

 12日、出走決定順は最下位16番手だった。それだけに貴重な賞金加算とG1・チャンピオンズCの優先出走権を獲得。師は「馬の様子を見て次はこれから考えます」と話すにとどめたが、選択肢は大きく広がった。所属クラブの規定では来年3月末が引退時期。勢いのままに駆け抜ければ最晩年が、この馬のハイライトとなりそうだ。

 ◆ギルデッドミラー 父オルフェーヴル 母タイタンクイーン(母の父ティズナウ)17年2月19日生まれ 牝5歳 栗東・松永幹厩舎所属 馬主・シルクレーシング 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績21戦4勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億6622万9000円 馬名の由来は金色の鏡。父名(金細工師)より連想。

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