12月11日(日)に阪神競馬場で行われる第74回
阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)に登録している
モリアーナ(牝2、美浦・
武藤善則厩舎)について、追い切り後の
武藤善則調教師のコメントは以下の通り。
(前走の
コスモス賞1着を振り返って)
「賞金加算という意味では取りこぼせないレースでした。結果的に勝ってくれたのは良かったのですが、少し先頭に立つのが早くて、思いの外ソラを使っているのが目に見えて分かったのでヒヤヒヤしながら見ていました。結果的には完勝でした。
新馬戦は脚を溜める結果で、最後までかなり本気で走って、良いフォームで駆け抜けていました。あのイメージでいたら、
コスモス賞に限っては抜け出すのが早くて、少し心配になりました」
(この馬の良いところは?)
「完成度の高い馬ですし、体幹がしっかりしているので、追われてからのフォームもブレずに重心の低い走りで、見ていて頼もしい馬だなと思います」
(前走後の調整について)
「前回の
コスモス賞は"10日競馬"で急がせて競馬に行ってしまったので、思いの外、体重が増えませんでした。今回は余裕を持って40日前に帰厩させて、ゆったりとしたローテーションで調教を消化できたので、体もふっくらしていて、今度はプラス体重で出せるのではないかと思っています」
(最終追い切りを振り返って)
「先週の時点でほぼ仕上がっていると認識していたので、乗り手にはオーバーワークにならないようにという指示でした。時計、動きと満足の行くものだったなと思っています。
頭の良い馬なので現時点ではそこまで要求するところはないですが、今回初めての長距離輸送なので、そこがどうかなと思います。あとは心配という心配は今のところないですね」
(今回のレースに向けて)
「直線が長いし、脚を溜めれば切れる馬なので、自信を持って乗っていいのかなと思っています。
今年は特に2歳牝馬はすごく優秀な馬たちが多いので、そんなに簡単には勝たせてもらえる相手ではないと思っています。決め手比べになればうちの馬も遜色ないと思っていますので、上手く流れに乗ってほしいです。
馬名は長女が付けたということで、かなり話題が先行してしまって、照れ臭いものがあります。それもオーナーを含めて喜んでくれているので、また違った競馬の楽しみ方をしてもらっているみたいです。それはそれで良かったのかなと思っています。
本人(
武藤雅騎手)もワクワクしていると思いますし、私自身もまだGI制覇を果たしていない立場なので楽しみにしています。
今年で開業20年目になりますが、ようやくGI勝利を意識できる馬に巡り会えたなと思っています。どうか無敗の2歳女王の誕生を後押ししていただけたらと思います。応援よろしくお願いいたします」
(取材:米田元気)
ラジオNIKKEI