「
日経新春杯・G2」(15日、中京)
トップハンデ59キロも何のその、2番人気の
ヴェルトライゼンデが、好位追走から直線力強く抜け出して快勝。昨年の
鳴尾記念以来となる2つ目の重賞タイトルを手にした。短期免許で来日しているD・
イーガン騎手(23)=イギリス=はうれしいJRA重賞初制覇。2着に10番人気の
キングオブドラゴン、3着には4番人気の
プラダリアが入った。
これがG1で好走してきた実力だ。内外に広がった直線のたたき合いを制して、2番人気
ヴェルトライゼンデがトップでゴールを射抜いた。
コントレイル世代のダービー3着馬が、昨年のジャパンCで3着に善戦した能力をフルに発揮。トップハンデ59キロをはねのけ、地力の違いを見せつけた格好だ。
検量室前で池江師が「
ブラボー!」と両手を叩いて祝福すると、下馬したイーガンは「
アリガトウゴザイマス」と、自身待望のJRA重賞初タイトルに満面の笑みをのぞかせた。道中は好位のインで我慢し、直線で馬場のいい外へエスコート。調教で「抜け出してからソラを使う面がある」と感じ取っていた鞍上は、迫る
プラダリア、粘る
キングオブドラゴンの動きを見極めて
ゴーサイン。クレバーな騎乗でラ
イバルをねじ伏せた。
芝の平地重賞で斤量59キロを背負った馬の勝利は、11年
京都大賞典の
ローズキングダム以来。指揮官は「59キロで勝てたのは価値が高い」と喜びをかみしめる。「あとは右回りがどうか」と今後の課題を挙げつつ、「
ダミアン(過去2戦騎乗のレーン)は“駄目だとは思わない”と言っていたから」と克服に自信アリ。今後については未定ながら、完全復活の手応えを感じ取っていた。
青い瞳の助っ人も、日本のトップホースの強さを実感した様子だ。「ハートもガッツもある。またG1へ向けて好走できるように頑張ってほしい」とエール。屈腱炎から不屈の闘志でカム
バックした古豪が、頂上へ向けて再び歩み出した。
提供:デイリースポーツ