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【きさらぎ賞】日英G1馬ディアドラの半弟・フリームファクシ、3連勝で重賞初制覇 今後は皐月賞が有力

スポーツ報知
  • 2023年02月06日(月) 06時15分
◆第63回きさらぎ賞・G3(2月5日、中京・芝2000メートル、良)

 第63回きさらぎ賞・G3は5日、中京競馬場で行われ、名牝ディアドラの半弟フリームファクシ(川田)が断然人気に応え、ディープインパクト産駒最終世代の一頭、オープンファイアを頭差で退け、3連勝で重賞初制覇を飾った。クラシックの登竜門とも言われる一戦を、玉木宏征記者が「見た」。

 後続を3馬身ちぎった一騎打ちを制した。名牝ディアドラの半弟フリームファクシが、粗削りながらも3連勝で重賞初制覇を飾った。道中は力んで、直線は早めにスパート。オープンファイア(2着)の格好の目標になりながら、前に出ることを許さず頭差しのぎきった姿には強い精神力を見た。川田は「やはり課題は力みすぎるところです。すごく真面目な子なので、体が徐々に良くなって動けるようになり、進みすぎます」と肉体面の成長を喜びつつ、気を引き締めていた。

 手放しで称賛するにはまだ早いということだろう。スタンド正面からの発走で、1角を過ぎて逃げたいレミージュに前に入られ、バランスを崩すシーン。須貝調教師が「こすられてスイッチが入ったけど、川田君がうまいこと我慢させてくれた」と振り返ったように、全4戦で手綱を執る鞍上の手腕も大きい。検量室前に引き揚げ、表彰式に向かうために背中に優勝レイをかける際も、馬が初めての経験で驚かないように、担当の山田助手が手で目の後ろを覆っていた。まだまだ敏感な面があると感じる光景だった。

 次走について、須貝師は「これでクラシック路線には乗って行ける。馬の体調と、オーナーと相談しながらどこを狙っていくかですね」と具体的なレース名は避けた。ただ、無傷3連勝で朝日杯FSを制した僚馬ドルチェモアNHKマイルC(5月7日、東京)直行を明言。皐月賞(4月16日、中山)に向かう公算が大きい。

 G1級の素質は間違いない。鞍上は「ポテンシャルはG1でも手が届きそうですし、そういう思いで競馬を重ねてきました」と口にし、16年日本ダービー(マカヒキ)以来となる牡馬のクラシックに向け、手応えを隠さない。きょうは8頭立て。フルゲート18頭の3冠初戦で内枠でも引こうものなら、ゴチャついてエキサイトするリスクもあるが、勝利を収めたことで、課題克服へ心身の成長を待つだけの時間はある。(玉木 宏征)

 ◆フリームファクシ 父ルーラーシップ母ライツェント(父スペシャルウィーク)。栗東・須貝尚介厩舎所属の牡3歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算4戦3勝。総獲得賞金は5609万4000円。重賞初勝利。馬主は金子真人ホールディングス(株)。

 ◆姉ディアドラは日英G1馬 フリームファクシの姉ディアドラ(父ハービンジャー)は現役時代、栗東・橋田満厩舎所属で16年7月に新馬デビュー。3戦目で勝ち上がり、牝馬3冠路線を皆勤し、桜花賞6着、オークス4着に敗れたが、トライアルの紫苑Sを勝って臨んだ最終戦の秋華賞を制した。その後は海外を含めた重賞戦線を歩み、欧州に長期滞在していた19年夏の英G1・ナッソーSを制した。通算33戦8勝(うち海外14戦1勝)。

スポーツ報知

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