数あるクラシックの
ステップレースでも、過去10年勝ち馬の6頭がのちにG1馬(海外含む)となった「第57回
共同通信杯」は、最大の登竜門。今週日曜の東京メイン競走で行われる。現状あいまいな牡馬クラシック勢力図が、ここではっきりするはず。2戦目で
朝日杯FS3着に健闘した
レイベリングは計り知れない能力を秘めたフランケル産駒。
ウインカーネリアンで
東京新聞杯を制した鹿戸厩舎が、
京都記念の
エフフォーリアも含めて冬の大攻勢をかけてきた。
夢の舞台へ。
レイベリングが大切な今年初戦を迎える。昨年11月の東京新馬戦(芝1600メートル)を3F33秒1の強じんな末脚で鮮烈デビューVを飾ると、
朝日杯FSに勇躍挑んだ。中2週に加え、初の阪神への長距離輸送。新馬V直後にもかかわらず、3番人気の熱い支持を集めた。5番手から粘り強く伸びたが、首+首差の3着惜敗だった。
鹿戸師は「まだ2戦目でレース経験も少なかったし、厳しい流れの中でよく頑張った。1、2着の馬(
ドルチェモア、
ダノンタッチダウン)は強かったです。それでも食らいついていたし、能力の高さを改めて確認できた」と敗戦の中にも確かな収穫を得ている。
その後はビッグレッドファーム鉾田(茨城)でミニ充電。1月23日に美浦に帰厩して備えた。1週前の1日はWコースで併せ馬で6F85秒6〜1F11秒8(馬なり)。余力十分に雄大な脚さばきで豪快に伸びた。指揮官は「調教は元々動くけど、いい動きしてますね。体は減りやすいタイプなので、そのあたりは注意して順調にきています」と順調な過程に目を細める。
父フランケルは生涯成績14戦14勝、G19勝を誇った英国の至宝。日本では17年
オークス馬
ソウルスターリングや20年
朝日杯FS優勝馬
グレナディアガーズなど産駒が活躍している。過去2戦のマイルから1F延長の初の1800メートル。「折り合いに関しては朝日杯も上手だったし、成長も見られる。距離は問題ないと思う。ここでいい競馬をしないと、先につながらないからね。何とか頑張ってほしい」と熱い期待を込めた。
共同通信杯は同厩舎の先輩
エフフォーリアが2年前に圧勝を飾り、G1馬に羽ばたいた出世舞台。衝撃新馬Vを飾ったホーム東京に戻り、再び鬼脚がうなるのか?10分早く発走する
京都記念の
エフフォーリアにしっかり続けば、クラシック制覇の道がはっきり見えてくる。
スポニチ