24年ぶりの地方所属馬による戴冠を目指し、
スピーディキック(牝4、浦和・
藤原智行厩舎)が
フェブラリーS(4歳上、GI、東京ダ1600m)に参戦する。
GII時代の95年に指定交流競走となって以降、延べ35頭の地方所属馬が参戦してきた。99年には岩手所属の
メイセイオペラが地方馬として初めて
JRAのGIを制覇。しかし、その後は25頭が参戦して02年
トーシンブリザードと11年
フリオーソの2着が最高。この2頭以外にも
アジュディミツオーや
トーホウエンペラーなど、幾多の名馬が挑んだが、中央の厚い壁に跳ね返されている。
スピーディキックは2歳末に浦和に移籍して以降、7戦6勝。
関東オークスで
グランブリッジの3着に敗れたが、地方馬には一度も先着を許していない。昨秋以降は
戸塚記念、
ロジータ記念、
東京シンデレラマイルと重賞3連勝中。一気の相手強化を押して参戦に踏み切ったのも納得できる充実ぶりなのだ。
勝てば地方所属馬としては99年の
メイセイオペラ以来、24年ぶりの
フェブラリーS制覇。地方所属の牝馬としては史上初の
JRAのGI制覇となる。競馬史に刻まれる名シーンを期待したい。