◆第60回
報知杯弥生賞ディープインパクト記念・G2(3月5日、中山・芝2000メートル)
皐月賞トライアルの第60回
報知杯弥生賞ディープインパクト記念・G2(3着まで優先出走権)は3月5日、3冠初戦と同じ中山競馬場の芝2000メートルで争われる。混戦模様の3歳牡馬クラシックロードの主役に名乗りを上げるべく、
ソールオリエンスを擁する手塚厩舎は1勝馬の
レヴォルタードを送り込んできた。
たとえ1勝馬でも、秘める素質は侮りがたい。重賞初挑戦となる
レヴォルタードは、粗削りながら大物感を感じさせる。新馬戦こそ2着に敗れたが、続く未勝利戦(東京・芝2000メートル)は1分59秒4の好時計でV。好位2番手から正攻法で抜け出して3馬身差をつけた。手塚調教師は「排気量とか、能力はある」とエンジンの優秀さを評価する。
それは血統背景の良さを見ればうなずける。
母バウンスシャッセは、14年の
フラワーCなど重賞3勝を挙げるなど芝の中距離路線で活躍。そのきょうだいには
コントラチェック、
ムーンクエイクといった重賞勝ち馬に、08年の英愛2000ギニーで3着に好走したスタッブスアートもいる筋の通った良血が光る。デビュー前の育成段階で手塚師に「馬っぷりや血統から一番期待していたほど」と言わしめるくらいだった。
手塚厩舎の今年の3歳牡馬勢では
キタサンブラック産駒の
ソールオリエンスが、
京成杯で2戦2勝の重賞初制覇を飾った。豊かな伸びしろを感じさせる勝ちっぷりで、今後は
皐月賞へ直行する。
ホープフルS3着の
キングズレインは、23日に発熱した影響を考慮して
報知杯弥生賞ディープインパクト記念を回避することになったが、同馬と比べて
レヴォルタードも「引けは取らない」と手塚師は評価しており、期待の高さをうかがわせる。
指揮官自身は、20年の
ワーケア、21年の
シュネルマイスターと過去2度の挑戦で、いずれも2着に惜敗している。“三度目の正直”へ、「
ワーケアの時は相手が強かったけど、
シュネルマイスターも期待していたしね。同じくらい走ってくれたらと思います」と静かに闘志を燃やす。実績馬相手でも大仕事の予感が漂う。(坂本 達洋)
スポーツ報知