「金鯱賞・Ｇ２」（１２日、中京）

　重賞初Ｖを目指すアラタは８日、美浦Ｗでレイトカンセイオー（４歳２勝クラス）と併せ馬を敢行。掛かるそぶりは見せず、道中は鞍上の意のまま。最後は１秒８もあった差を詰め、力強く伸びて１馬身先着した。タイムは６Ｆ８１秒８-３６秒８-１１秒７。和田勇師は「最後は少し押していたけど、調教で動く方じゃないからね。時計は気にしていない」と問題なしを強調した。

　前走の中山金杯がタイム差なしの４着と、タイトル奪取にあと一歩。指揮官は「あまり良くない時は３、４コーナーで置かれていたけど、前走はかなり良くなっていた。勝ち馬にうまくやられただけだと思っているし、そこはジョッキーがカバーしてくれれば」と横山典の手腕に託す。

　前走の４８４キロはデビュー以来最高馬体重。２走前と比べて２４キロ増での出走だった。「年を重ねて体重が落ちなくなっているのかな。以前は輸送するとかなり減っていたけどね」と仕上げの難しさを口にするが、陣営の期待度は今も絶大。「Ｇ１に向かうかは、今回の結果次第ですけどね」と、視線の先に頂上決戦をしっかり見据えての参戦だ。

　この中間は一段と調教を強化。太めを叩いた効果と中京までの輸送を考慮すれば、今回は絞れてくること必至だ。精神的にも“新た”な一面を見せ始めた６歳馬が、勲章を手に入れて“新た”なステージへと駆け上がる。

提供：デイリースポーツ