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サイレンススズカと武豊騎手が演じた“伝説”の圧勝劇 四半世紀過ぎても色褪せぬ98年金鯱賞

  • 2023年03月11日(土) 07時00分
 “思い出のサイレンススズカのレースは?”という問いに対する答えは人それぞれだろう。唯一のGI制覇となった宝塚記念エルコンドルパサーグラスワンダーの4歳2強を撃破した毎日王冠、そして悲劇の結末となった天皇賞(秋)…。しかしながら、最もインパクトがあったレースを聞かれれば、金鯱賞を挙げる人が抜けて多いのではないだろうか。

 4歳時は気性面の若さが目立ち、ダービー以降は連敗が続いていたサイレンススズカ。しかし、12月の香港国際Cが転機となる。このレースで武豊騎手と初めてコンビを組み、残り100mまで先頭をキープして5着に善戦。明けて5歳となり、年明け初戦のバレンタインSで久しぶりの勝利を手にすると、続く中山記念小倉大賞典と3連勝。行く気に任せて逃げるスタイルで素質を開花させていく。

 そして迎えたのが金鯱賞だった。このレースには前年の菊花賞を制したマチカネフクキタル、前走のアルゼンチン共和国杯まで4連勝中のタイキエルドラド、重賞2勝を含めて5連勝中のミッドナイトベットなど、かなりの強豪が集っていた。そんな中、サイレンススズカは前半1000m58秒1の大逃げを打つ。これはさすがに脚が上がるのでは? そんなファンの心配を他所に、脚色は全く衰えない。4角を回っても後続との差が縮まるどころか、逆に突き放し、2着のミッドナイトベットに1秒8差の大差をつける圧勝を演じたのだった。

 2013年に中京競馬場の開設60周年を記念して行われた「思い出のベストホース大賞」で、サイレンススズカは2位オグリキャップダブルスコアをつける“圧勝”で1位に選ばれた。中京競馬場にはサイレンススズカ広場があり、馬名と現役時代の勇姿が刻まれたモニュメントもある。98年の金鯱賞はまさにGI以上のインパクトを残したレースだったのだ。あれから四半世紀が過ぎたが、これからも“伝説の一戦”として語り継がれるに違いない。

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