先週日曜(12日)の中山最終レースで客席を沸かせたのは、ルーキー
小林勝太騎手(20=小野)。鮮やかに逃げ切って、
JRA初勝利を挙げました。同期では最初の
JRA勝利。「よかったです。もちろんうれしいんですけど、安心した気持ちの方が大きかったですね」。
その反響は大きく、2日たっても返し切れないほどの連絡が来たんだとか。火曜(14日)朝のトレセンでも“おめでとう!”と多くの人から祝福されている姿を見かけました。
勝った
アメトリーチェは
加藤士津八厩舎の所属馬。「実習生のころからほとんど毎日調教に乗せてもらっていましたし、競馬も1週目から乗せてもらいました。“何とか”と思っていたので、お世話になっている厩舎で勝ててうれしかったです」と笑顔を見せていました。
うれしいのは加藤士調教師も同じ。「よかったですよね。同期一番乗りだったのは、僕もうれしかったです」と目を細めました。今回の縁ができたきっかけは厩舎スタッフ。「“うまいヤツがいる”と聞いたんです。最初は調教で時計が狂うことはあるんですけど、かかったり持っていかれたりすることはありませんでしたね。
ただ、調教でうまくても競馬は下手ということもあるので、どうかな、と思っていたんです。でも、これなら、と思いましたね。冷静に、考えて乗っている騎手は見ていても“うまくなるな”と思うんですが、勝太もうまくなるなと感じました」と将来性を見込んでいます。
加えて「いつか(騎乗依頼が重なって)“乗れないっす”って言われるかも(笑い)。でも、その方がいいですね。そういうジョッキーになってほしい」。
小学校4年生の時に、予選会で選ばれた7〜13歳の子供が参加するジョッキーベイビーズ(12年)を東京競馬場で優勝、競馬にのめり込むようになったという小林勝騎手。憧れだったジョッキーとして初めての勝ち星を挙げましたが、まだ第一歩を踏み出したばかり。本人も「課題は尽きないです」と気を引き締めていました。
目標とするダービージョッキー、そして、世界でも活躍できるジョッキーへ。大きな目標に向け、さらなる飛躍に期待です!
(美浦の初勝ち新人注目女子・三嶋まりえ)
東京スポーツ