「
桜花賞・G1」(9日、阪神)
トライアルで権利を得た
コナコースト&
コンクシェルの2頭出しで大一番に挑む
清水久詞調教師(50)=栗東。調教助手時代には、98年覇者
ファレノプシスを担当。25年の時を経て、今度は指揮官として自身2度目の桜冠奪取を狙っている。
「もうあれから25年もたつんですね」。清水久師にとって
桜花賞は特別なレース。浜田厩舎の調教助手として98年の
桜花賞馬
ファレノプシスを担当し、トレセン入りした翌年にいきなりG1制覇を成し遂げた。「
ロンドンブリッジが抜け出していて、やっぱり強いなと思っていたら、外から差してくれて。スタンドで飛び上がって喜んでいましたね」。その時の景色は、今でも鮮明に覚えている。
調教師としてはこれまで桜舞台に管理馬2頭を送り込み、20年
フィオリキアリの7着が最高とまだ縁はない。だが23年は、
チューリップ賞2着の
コナコースト、
アネモネS2着馬
コンクシェルの期待馬2頭出しで臨む。
コナコーストはトレーナーが手掛けた
キタサンブラックの娘。「落ち着きがあって、変なところで体力を消耗しないところはお父さんに似ています。これから良くなる馬で成長の余地がありますよ」。使いつつ力を蓄えていった父と同様の成長曲線に期待を寄せた。
コンクシェルは前走で見せた豪快な伸び脚が魅力。「ブリンカーの効果がはっきりと出てくれました。大外枠で外々を回らされながらも、あれだけの脚を使ってくれた。阪神外回りは合っていると思います」と末脚を武器に一発を狙っている。
枠順は
コンクシェルが4枠7番、そして
コナコーストは最多8勝(
グレード制が導入された84年以降)を誇る5枠9番をゲットした。「2頭とも似た脚質ですし、いい所を引けました。この枠から自分の競馬できれば」と歓迎する指揮官。調教助手と調教師-立場は違うが、四半世紀ぶりの桜冠奪取をもくろむ。
提供:デイリースポーツ