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【15年ヴィクトリアMプレイバック】GI史上歴代最高2070万5810円 稀代の穴馬×稀代の穴騎手が大波乱演出

  • 2023年05月13日(土) 18時00分
 5月14日(日)に行われるヴィクトリアマイル(4歳上牝・GI・芝1600m)。“荒れるGI”として知られるが、中でも2015年は歴史に残る大波乱となった。

 5番人気のストレイトガール高松宮記念13着から巻き返してGI初制覇を飾り、2着には12番人気のケイアイエレガントが入線。そして18番人気で3着に入ったのが、今回スポットを当てるミナレットだ。

 同馬は父スズカマンボ母ノワゼット、母の父ウォーニングという血統。父はGI馬だが、母は未勝利馬で目立った産駒もおらず、セールでは84万円という安値で落札された。だが、後に落札価格の20倍〜30倍という高配当を提供。歴史に名を刻むのだから競馬は面白い。

■稀代の穴馬×稀代の穴騎手×荒れるGI=?

 本題に入る前に伝説の新馬戦と江田照男騎手について触れておこう。

 ミナレットはデビュー戦でも大記録の立役者となっている。12年8月4日の新潟5Rで初陣を迎えると、単勝121.9倍の伏兵評価を覆して勝利。連下にも人気薄を連れ、JRA歴代最後記録となる3連単2983万2950円を提供した。そして江田照男騎手といえば、98年日経賞を355.7倍のテンジンショウグンで制すなど重賞、平場問わず穴騎手として活躍。そして両者は15年のヴィクトリアMで初タッグを組んだ。

 稀代の穴馬×稀代の穴騎手×荒れるGI……。今になって思えば何も起こらぬ訳がない。

 ミナレットは直前の福島牝馬Sで5着に健闘したが、2走前の中山牝馬Sでは11着。さすがに18番人気という評価も致し方なかった。1番人気はオークスヌーヴォレコルト、2番人気は中距離重賞で好走続くディアデラマドレ。2頭はマイル戦への対応が鍵とされていたが、能力の違いで対応可能だろうという声が多数を占めた。

 だが、人気馬に対する戦前の不安は的中。スタートすると江田騎手が気合を付けて先手を奪い、後続を引き離して大逃げの形となる。11秒台の坦々としたラップでは後続も動けず、結果は典型的な前残りの競馬に。

 直線で各馬が慌てて動いたが、時すでに遅く江田騎手の術中にハマっていた。人気2頭は後方で伸びを欠いて大敗したが、一方のミナレットは驚異の粘りで3着入線。GI史上最高2070万5810円の高配当を生み出し、再び歴史に名を刻んだのだった。

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