「
オークス・G1」(21日、東京)
クラシック2冠を狙う
リバティアイランドが17日、栗東CWで併せ馬を行った。一番の課題である折り合い面に気をつけながらも、直線では豪快な伸び脚を披露。インパクト抜群の勝ちっぷりで1冠目を手にした女傑は、樫の舞台も“1強”を譲る気はない。
2冠達成へ、一点の曇りもない。
リバティアイランドは川田を背に、栗東CWへ姿を現した。
サルファーコスモス(5歳3勝クラス)、
ベルシャンブル(3歳1勝クラス)に先導されながら、道中は折り合いに専念。直線で内へ潜り込むと、そこからが圧巻だ。馬なりのまま鋭く加速し、併せた僚馬を突き放す一方だった。
マークしたタイムは6F83秒2-36秒7-10秒8。驚異のラップが末脚の破壊力を物語るが、主戦が「時計ほど無理している感じはなく、リズム良くストレッチする程度に走ったらこの時計でした」と話せば、中内田師も「動きますし、能力も高い馬。これくらいは出るだろうなという感触でした」と、陣営は平然とした表情を浮かべる。底知れぬ力を秘めている才媛。これで驚いているようではキリがないのだろう。
1冠目を手にした
桜花賞は、前が有利な馬場で4角16番手から。並大抵の馬では勝ち切れないところから一気に差し切り、場内が騒然とするほどのインパクトを残した。指揮官は「正直、心臓に悪いなと思いました」と振り返るが、川田は「距離が延びることを見据え、ゆっくり走ることを求めた結果、そう走ってくれました。想像以上に早く結果に結びついてくれました」と収穫ありの様子。「それが
オークスに生きてくればという思いです」と結んだ。
春2冠に挑める牝馬は、世代で
リバティアイランドだけだ。「馬自身、すごくいい状態で競馬に臨めます。初めての距離ですが、一生懸命走ってくれると思いますし、応援してくださっている皆さんにいい競馬を見せられるように」とトレーナーの言葉にも力が入る。樫の舞台は3冠牝馬への通過点に過ぎない。G1・3連勝で、世代トップの座を揺るがないものにしてみせる。
提供:デイリースポーツ