◆第84回
オークス・G1(5月21日、東京競馬場・芝2400メートル、良)
晴れて2冠を達成した中内田調教師も「ホッとしているのが正直なところ」と胸をなで下ろした。近年は
最高勝率調教師に4度輝くなどめざましい活躍ぶりだが、要因の一つは、管理馬の追い切りに自らまたがり、しっかりと状態を確認していること。本当に状態がいい時でないと出走させない方針を貫く。
「常に現状把握をするのと、その馬に何を求めたらいいのか、またどこまで求めたらいいのか、そのへんの判断をしっかりと。それをスタッフと共有する感じです」と、そのポリシーを語る。チーム一丸で高い意識を持って仕事をしていることが結果につながっている。
過去のG1・6勝はすべてマイル戦で、リバティは厩舎に初めて中長距離の
ビッグタイトルをもたらした。「長期的なビジョンと短期的なビジョンと、2つあるような感じで接している」という。若手調教師屈指の俊英は、類いまれな才能を持つ牝馬にどんな未来像を描いているのか。改めて聞いてみたい。(山下 優)
スポーツ報知