◆
日本ダービー追い切り(5月24日、美浦トレセン)
丸田恭介騎手(37)=美浦・フリー=がデビュー17年目で、
日本ダービーに初騎乗する。初コンビとなる
ホウオウビスケッツは24日、追い切りで感触を確認。熱い思いを胸に、祭典の大舞台へ向かう。
上昇気流に乗った。丸田を背に
ホウオウビスケッツが躍動した。追い切りは美浦・Wコースで単走。前の僚馬を目標に、
バランスのいい走りでスピードに乗ると、直線も反応良く伸びて5ハロン68秒5―11秒3をマークした。「馬を前に置いてリズム良く走らせたかった。ハミを取っていたし、走りのフォームも良かった。先週よりも良くなっているし、どっしりしてきた」と丸田は好感触だ。
これまで通算439勝を挙げ、昨年の
高松宮記念では
ナランフレグでG1初制覇も果たしたが、ダービーは今回が初挑戦。デビュー17年目でようやくたどり着いたが、決して参加するだけじゃない。「こういう舞台を勝てる騎手になりたい」と胸に秘め続け、毎年、ダービー当日、東京競馬場にいるときは必ず騎手控え室ではなく、レース関係者が見る外の観覧席からレースを見つめた。
その場所からリアルに伝わってくるファンの大歓声と熱気を常に感じ、気持ちを奮い立たせてきた。丸田は「あの場所で見ると初心に帰れる。いつかあそこに立ちたいと改めて思えるんです」とホースマンの誰もが描く特別な舞台への思いを大事にしてきた。
皐月賞17着からの巻き返しを狙う相棒とは新コンビだが、3週連続でコンタクトをとり、向き合い、感触を自分の中に落とし込んできた。「何の不安もなく迎えられます」。丸ちゃんが夢にまでみた最高峰の舞台へ勝負にいく。(松末 守司)
スポーツ報知