◆第73回
安田記念・G1(6月4日、東京・芝1600メートル)=6月1日、栗東トレセン
第73回
安田記念・G1(4日、東京)の出走馬18頭が1日、確定した。悲願のG1初制覇を狙う
メイケイエールは「当週に追い切りなし」の異例のパターンで大一番に挑む。
“静”の調整で仕切り直しの一戦に挑む。
メイケイエールは左前脚フレグモーネのため、
ヴィクトリアマイルを回避。幸い大事に至らず、3週間後の
安田記念への参戦を決めた。吉田助手は「脚元は大丈夫。2日ほど休んだだけで運動を再開できましたからね」と順調さを強調する。
当週に速い時計を出さない、異例の調教パターンで勝負に出た。先週の土曜は普段通り栗東・坂路で速い時計を出し、50秒5―12秒8。当週の水曜は通常CWコースで半マイルを流すが、今回はダートEコースを計2周半にとどめた。武英調教師は「1番人気のG1で追い切りなしは踏ん切りがつかなかった。試してみたい気持ちはありました」と明かした。
その意図は力を抜くこと。真面目すぎる性格ゆえ、「行くか行かないか」と軽めの調教はしづらい。競馬場への輸送は問題ないが、到着後にレースが近づいていることを察知し、テンションが上がっていた。追い切りを抜いた効果は早速表れている。1日は前日同様のメニューを消化。「頭を下げて、ほど良い気合乗り。追い切りなしで正解かな」と目尻を下げた。
池添とのコンビは8戦目。指揮官は「ジョッキーも厩舎に来て、調教も見てくれています」と全幅の信頼を置く。史上3人目の連覇がかかる鞍上も、「今週に入ってメンタル面が落ち着いているようなので、このままレースを迎えてくれれば」と意気込んだ。「陣営は変わらずこの馬を信じています。僕らが信じないと、誰が信じるんだ、ということですからね」と武英師。快速娘が、チームの支えに結果で応える。(水納 愛美)
スポーツ報知