夏の阪神開幕を告げる「第76回
鳴尾記念」が3日、15頭で争われた。5番人気
ボッケリーニが早めスパートで押し切り、重賞3勝目を飾った。池江厩舎は昨年の
ヴェルトライゼンデに続く同レース7勝目。同厩で15年に同レースを制した全兄
ラブリーデイに続く兄弟Vを達成した。
阪神開幕を祝うように、夏空が戻ってきた。良馬場の下、
ボッケリーニが激戦を制した。1000メートルの通過は59秒6。3コーナーから徐々に位置を上げて4番手の外で直線へ。一度は前に出たところで内の
フェーングロッテンがしぶとく盛り返す。1着から8着まで全て首差のサバ
イバルから、最後は抜け出していた。重賞3勝目に浜中は「スタートも良かったですし、そんなに位置取りにはこだわっていませんでした。前にいる馬たちが相手だと思っていたので、勝負どころから差を詰めにいきました。いい手応えだったし、強かったです」と笑顔を見せた。
先週の
目黒記念が59・5キロと重いハンデが課されたこともあって自重。距離短縮に課題があったがその分、調整は進んだ。池江厩舎は昨年に続く
鳴尾記念7度目V。自身の持つ歴代最多勝記録を更新した。ファンからは“池江記念”とも言われるほど、相性抜群だ。調整役の川合助手は「(
目黒記念は)ハンデもあったし、こちらを選択して良かったです。前向きなレースをしてくれました。最後はソラを使って詰められましたけど、強かったです」と振り返った。
血のドラマも内包する。全兄
ラブリーデイは同じ池江厩舎に所属、15年にこのレースを制して
宝塚記念も勝った。浜中は「7歳とは思えない若々しい体です。さらに力をつけてくるのでは、という手応えもありますし、さらに大きいレースに
トライしていけると思います」と前向き。7歳にして意気盛ん。楽しみは尽きない。
◆
ボッケリーニ 父キングカメハメハ 母ポップコーンジャズ(母の
父ダンスインザダーク)16年4月4日生まれ 牡7歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績25戦7勝(重賞3勝目) 総獲得賞金3億5879万9000円 馬名の由来は人名より
スポニチ