◆第40回
エプソムC・G3(6月11日、東京・芝1800メートル、稍重)
横山兄弟が11日、
グレード制導入後2組目の同日重賞勝利を成し遂げた。23年サマーシリーズ開幕戦の第30回
函館スプリントS・G3は
横山武史騎手(24)=美浦・鈴木伸厩舎=が
キミワクイーンで制覇。直後の第40回
エプソムC・G3(東京)では、兄の和生騎手(30)=美浦・フリー=がテン乗りの
ジャスティンカフェでタイトル奪取。ともに騎乗馬を初の重賞制覇に導き、横山武から「横山兄弟最強だわ!」の一言が飛び出した。
兄も負けてはいない。
ジャスティンカフェと初コンビを組んだ横山和は、4角11番手の大外から豪快に差し切って重賞初制覇に導いた。「
ジャスティンカフェの走りやすいペースと位置取りと、あの子自体のリズムで進むことができた」と喜びをかみ締めた。
乗り難しい面が課題としてあったが、陣営は手応えを感じ取っていた。テン乗りの鞍上には1週前追い切りでコンタクトしてもらったほか、その前には併せた僚馬にも騎乗してもらい、
ジャスティンカフェの癖を把握するための綿密なコミュニケーションを取った。7度目の重賞挑戦での初Vに安田翔調教師は「今週の追い切りは、ある程度なだめて(手綱を)放したらギアを残したまま走れた。今まで教えてきたことを馬が分かってくれていると感じた」と、精神面の成長にうなずいた。
ジョッキーについても指揮官は「(横山)典さんからも、やってはいけないことなどいろいろアド
バイスをもらっていたみたいで、そういうのが生きたのも大きいと思う」と、好騎乗をたたえることも忘れなかった。今後はしっかりと休ませて秋に備えるが、人馬の努力が報われた白星だった。(坂本 達洋)
◆
ジャスティンカフェ 父
エピファネイア、
母カジノブギ(父
ワークフォース)。栗東・
安田翔伍厩舎所属の牡5歳。北海道千歳市・社台ファームの生産。通算成績は15戦5勝。総獲得賞金は1億6376万6000円。重賞初勝利。馬主は三木正浩氏。
スポーツ報知