◆第72回
ラジオNIKKEI賞・G3(7月2日、福島・芝1800メートル、良)
東西で2重賞が2日に行われ、第72回
ラジオNIKKEI賞・G3(福島)は、単勝3番人気の
エルトンバローズ(西村淳)が快勝。鞍上の満点騎乗により3連勝で重賞を初制覇した。
感情があふれ出た。西村淳は優勝を確信したゴール前、左手を突き上げてファンの歓声に応えた。
エルトンバローズを3連勝で重賞初挑戦初タイトルに導き「コンビ3戦目だけど、一戦ごとに成長してくれている。うれしいです」と声を弾ませた。
徹頭徹尾、会心の騎乗だった。「小回りなんでいいスタートだけを考えて」と発馬に集中し、1角までに3、4番手のインを確保。「これで負けたらしょうがない」というほど脚をためると、絶妙なエスコートで4角をロスなく進出。昨年の福島リーディング2位タイ(11勝)の実力を見せつけ、杉山晴調教師が「西村君の騎乗には満点を与えたいです」と賛辞を贈った騎乗で、半馬身差の戦いを制した。
エルトンバローズが調教パートナーを務めるのは、同厩舎の
ジャスティンパレス。
天皇賞・春を制したG1馬と何度も併せ馬を消化しながら、ぐんぐん力をつけてきた。トレーナーも「
ジャスティンパレス相手に互角以上に動いてくれるし、いいパートナーとしてともに成長してくれています」と目を細めた。
今年はこれで3つ目の重賞タイトルを手にした伸び盛りの23歳は「(今年は)2着が多かったので、なんとか結果が出したかった。うれしいです」。
エルトンバローズの今後について指揮官は「まだ成長が必要ですし、先の話になりますが」と前置きしながらも「究極的な目標は
マイルCS(11月19日、京都)になります」と宣言。しっかり休養を取って、秋のG1を見据えていく。(角田 晨)
◆
エルトンバローズ 父
ディープブリランテ、
母ショウナンカラット(
父ブライアンズタイム)。栗東・
杉山晴紀厩舎所属の牡3歳。北海道浦河町・桑田牧場の生産。通算7戦3勝。総獲得賞金は6096万7000円。重賞初勝利。馬主は猪熊広次氏。
スポーツ報知