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GI級競走100勝超えに4カ国でダービー&5カ国でオークス制覇 “種牡馬ディープ”の金字塔を振り返る

  • 2023年07月03日(月) 17時33分
 現地時間2日、アイルランドのカラ競馬場で行われた愛ダービー(3歳牡牝・愛G1・芝2400m)をディープ最終世代の一頭オーギュストロダン(Auguste Rodin、牡3、愛・A.オブライエン厩舎)が優勝。史上19頭目となる英愛ダービーのダブル制覇を達成した。

 これにより、ディープインパクト産駒は日・英・仏・愛のダービーを勝利。ニジンスキーガリレオなどが達成した4カ国ダービー制覇という大記録に肩を並べた。本稿では“種牡馬ディープ”が打ち立てた記録の数々を改めて振り返ってみたい。

■GI級競走100勝超え

 産駒は様々な舞台で活躍しており、8カ国(日・米・愛・英・首・香・仏・豪)で制したGI級競走は100を超える。JRAのGI級競走は72勝。ダートは京都開催だった18年JBCレディスクラシックアンジュデジールのみだが、14年には中山大障害レッドキングダムが制すなど平地、障害問わず勝利を挙げている。

 JRAで行われている26のGI競走の中で、勝利していないのは中山GJチャンピオンズCフェブラリーS高松宮記念の4競走のみ。同産駒の勝利はまだまだ可能性が残されており、今後も目が離せない。

■4カ国でダービー&5カ国でオークス制覇

 何といってもクラシックでの活躍は目を見張る。12年ディープブリランテや21年のシャフリヤールなど、日本ダービーは歴代最多の7勝。さらにスタディオブマンによる仏ダービー(ジョッケクルブ賞)、前述したオーギュストロダンによる英ダービー、愛ダービー勝利を合わせて4カ国のダービーを制している。

 牝馬も同様に大活躍。12年ジェンティルドンナや19年ラヴズオンリーユーなど日本のオークスは4勝を挙げているほか、グリントオブホープによる豪オーストララシアンオークス、ファンシーブルーによる仏オークス(ディアヌ賞)、スノーフォールによる英オークス、愛オークスを合わせてオークスは5カ国で制した。

■牡馬牝馬両方で三冠馬を送り出す

 12年にジェンティルドンナが牝馬三冠を達成し、20年にはコントレイルが牡馬三冠を達成。牡牝両方で三冠馬を送り出すのも歴史的快挙だが、コントレイルにいたっては父と同じく“無敗での三冠制覇”。日本国内はもちろんのこと、世界的にみても唯一の記録ではないかといわれる。

■全13世代でクラシックV

 11年にマルセリーナ桜花賞を制すと、以降も毎年クラシックホースを送り出す。22年にはアスクビクターモア菊花賞を勝利して、12世代連続で国内クラシックを制覇した。

 そして今年、オーギュストロダンが英ダービーを勝利し、初年度から全13世代でクラシックホースが誕生。現状では少々厳しいが、秋に菊花賞を勝利すれば、国内でも記録達成となる。

 上記は“種牡馬ディープ”が達成した記録のほんの一部にすぎない。現役時代も数々の衝撃的な走りを披露したが、父になっても競馬ファンに強い“インパクト”を与えてくれている。国内外に残された最終世代12頭の動向はもちろんのこと、徐々に数を減らしている古馬の活躍も楽しみだ。

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