◆第28回
プロキオンS・G3(7月9日、中京・ダート1400メートル)
第28回
プロキオンS・G3は9日、中京競馬場で行われ、2番人気の
ドンフランキー(池添)が逃げ切った。同馬は594キロ。19年
マーチSを制した
サトノティターンの572キロを更新し、史上最高体重の重賞勝利となった。
594キロのビッグボディーで“圧逃”した。
ドンフランキーは迫り来る
リメイクの追い上げを首差封じ込み、先頭でゴール板を駆け抜けた。「何とかしのいでくれ」。池添のゲキにも応え重賞初制覇。
JRA重賞の最高体重優勝馬記録を一気に22キロも更新し、巨漢馬の歴史を塗り替えた。
逃げるのみ。池添に迷いはなかった。「自分の
スタイルを貫こうと思ってスタートだけ気を付けた。いいスタートを切ってくれましたし、あとは自分のペースで進めた」。発馬を決めると押してハナを主張。前半3ハロン33秒9のハイペースだったが、「スタミナもある馬」とパートナーへの信頼は揺るがない。
直線での
ファインプレーも光った。「左回りだと内にもたれるところがある。今日も内ラチを頼ろうとしたが、ラチにつけないように離してから追い出した。そこからはまっすぐ走ってくれた」。そう振り返る池添は07年9月の
エルムSを
メイショウトウコンで制して以来、15年10か月ぶりの
JRAダート重賞制覇。夏の主戦場にしている北海道から駆けつけた執念がしっかりと実を結んだ。
576キロでデビューし、体質の強化とともに体重も増加。この日は4キロ減だったが、近2走は自己最高体重の598キロで出走。馬体重600キロオーバーの重賞、G1制覇が見えてきた。「大きなトラブルなくここまできている。大きな体ですが、偉いなと思います」と目を細めた斉藤崇調教師。今後は白紙だが、地方重賞なども視野に入れつつ活躍の場を探していくことになりそうだ。体も夢もでっかく―。
ドンフランキーが己の道を突き進む。(戸田 和彦)
ドンフランキー 父ダイワメジャー、
母ウィーミスフランキー(父サンリヴァー)。栗東・
斉藤崇史厩舎所属の牡4歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算12戦6勝。総獲得賞金は1億1776万8000円。重賞初勝利。馬主は早野誠氏。
◇馬体重あらかると
◆最重量
▽出走 15年1月17日京都8Rの
ショーグン(5着)640キロ。
▽勝利 14年5月17日京都12Rの
ショーグン626キロ。
▽重賞出走 12年
平安Sのクリーン(15着)622キロ。
▽G1勝利 1995年
スプリンターズSの
ヒシアケボノ560キロ。
◆最軽量
▽出走 11年4月9日阪神2Rの
グランローズ(14着)と、19年3月2日小倉3Rの
メロディーレーン(10着)で330キロ。
▽勝利 19年9月28日阪神6Rの
メロディーレーン338キロ。
▽重賞出走 19年
菊花賞(5着)など
メロディーレーンが340キロで3回。
▽重賞勝利 1983年ニュージーランドT4歳Sの
アップセッター380キロ。
▽G1勝利 1971年
オークスの
カネヒムロ384キロ。
(記録はすべて
JRA)
スポーツ報知