下記で紹介している
エヴァンスウィートは
スワーヴリチャード産駒。今年の新種牡馬だが、
ハーツクライの後継種牡馬として、
スワーヴリチャードなのか、
シュヴァルグランなのか、というのはPOG取材を進めている段階でも注目を集めていた話題。
エヴァンスウィートは
シュヴァルグランの半妹にあたるわけで、そういった意味ですごく興味深い血統。馬体こそ大きくないが、血統的なスケールは果てしなく大きいような気がする。
【7月22日(土) 中京芝1600m】
◆
エヴァンスウィート(牝、父
スワーヴリチャード、
母ハルーワスウィート、栗東・
友道康夫厩舎)
母ハルーワスウィートからは
ヴィルシーナ、
シュヴァルグラン、
ヴィブロスといったGIホースが出ている。現3歳
グランヴィノスも秋以降には大きな舞台で活躍して不思議ないポテンシャルは持っており、本馬に対する期待も自然と高まる。
4月14日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、ゲート試験合格後に牧場で再調整。6月に栗東へ戻ってからは坂路とCWで順調に追い切りを消化。1週前追い切りはレースでも騎乗予定の
坂井瑠星騎手が跨り、3歳未勝利を追走したが、しっかりと追いついている。時計は6F80.7〜5F65.2〜4F50.2〜3F36.3〜2F23.1〜1F11.4秒とゴールへ向かってきれいに加速するラップを踏むことができており、週を追うごとに動きがしっかりしてきた。
◆
マックスセレナーデ(牝、父
ドゥラメンテ、
母シェイクズセレナーデ、栗東・
橋口慎介厩舎)
半兄に2022年
ジャパンダートダービーを勝った
ノットゥルノ(
父ハーツクライ)がいる血統。本馬は2021年セレクトセール当歳にて、2100万円(税抜き)で落札されている。
6月29日の栗東坂路で4F51.4秒と素晴らしく速い時計をマークして、新馬との併せ馬を先着。7月5日のCWでの3頭併せは一番遅れてしまったので、案外な印象だったが、1週前追い切りのCWではレースでも騎乗予定の
松山弘平騎手が跨って、古馬1勝クラスを追走して先着。6F80.4秒と速い時計もマークできており、間違いなく注目すべき動きを見せている。
【7月23日(日) 中京芝2000m】
◆
ペンナヴェローチェ(牡、父
キズナ、
母エンパイアブレイク、栗東・
須貝尚介厩舎)
祖母に2011年
フラワーCを勝ち、
マルセリーナが勝った
桜花賞で3着というGI実績がある
トレンドハンター(
父マンハッタンカフェ)のいる血統。本馬は2021年セレクトセール当歳にて、4200万円(税抜き)で落札されている。
本馬は3月の時点で栗東へ入厩しており、ゲート試験にも合格。その後、牧場へ戻って調整し、6月に栗東へ再入厩してから入念に追い切りを消化。6月28日のCWでは3F36.7秒と速い時計をマークし、1週前追い切りは坂路で古馬OP
リレーションシップに先行して食い下がる動きで同入。4F53.5秒をマークし、水準以上の動きを見せている。
【7月23日(日) 福島芝2000m】
◆
アーマルコライト(牡、父
ジャスタウェイ、
母ムーングロウ、栗東・
寺島良厩舎)
半兄に2020年
京王杯2歳Sを勝った
モントライゼ(
父ダイワメジャー)がいる血統だが「兄は気性的な難しさがあるようですが、この馬はそんなところはないですね。素直ですし、長いところが向きそうな性格をしていますよ」と
寺島良調教師。
7月6日のCWでの追い切りでは古馬1勝クラスを追走して同入。実質、CWでの追い切りが初めてだったことを思えば、よく動いていた。1週前追い切りはCWで3頭併せを一番後ろから追いかけて最先着。全体時計は6F85.7秒と遅かったが、ラストは11.4秒の伸び。まだまだ動けそうな伸びしろがあるし、そんな状態でデビュー戦をどう走ってくれるか。鞍上は
石橋脩騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)