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【王冠賞予想】史上7頭目の三冠達成に挑むベルピットが中心

  • 2023年08月28日(月) 18時00分
 散り際の線香花火のような、あの儚い北海道の夏を返してほしい。お盆明けまで居座って、あろうことか札幌に観測史上最高気温の猛暑日をもたらすなど、今年の夏はとんだ無法者である。無論、人にとっても耐え難い暑さだが、馬にとってもまた大変な気候であることは間違いない。取材をしていても、各陣営が馬の夏負け対策に苦心しているのが伝わってくる。もうしばらくは、そういった点も留意してパドックを観察する必要があるだろう。

 さて、そんな中、ホッカイドウ競馬では、史上7頭目の三冠馬誕生が目前に迫っている。北斗盃北海優駿と圧勝を重ねてきたベルピットが、ついに三冠最後の王冠賞を迎えた。実力で勝ち取ったここまでの二冠であり、そこに疑いの余地はない。今回の外回り1800mも、JBC2歳優駿で2着した舞台だから、能力発揮に支障はないだろう。偉業達成は目と鼻の先である。

 ただ、そう思われた昨年のシルトプレも、この王冠賞では、前2戦で負かしていたエンリルに逃げ切りを許してしまった。過去を遡っても、同様のケースは複数ある。ベルピット中心という見方は間違いないとしても、よもやの可能性を考えておいて損はない。

 ベルピットに最も接近している存在として、ニシケンボブは外せない。北斗盃北海優駿ともに2着だが、ベルピットとの着差は大きく縮まっている。古馬のA級相手に楽勝した前走で一段とパワーアップした感があり、今回は更に際どく迫れるだろう。新興勢力では、自己条件で逃げ足に磨きをかけてきたディーエスエールも脅威になり得る。前2戦は先行勢が手薄だったため、3コーナーで楽に先頭に立つような運びだったベルピットだが、今回は、ハイラップで引っ張るこの馬の逃げに対処しなければいけない。

 他では、北海優駿3着のズンガリプテルス、前走の短距離重賞2着で復調を示したディオスメッセージもマークが必要だろう。歴史的な暑さにはもう勘弁願いたいが、歴史的な記録が懸かったこのレースは、歓迎すべき熱戦である。

(文:競馬ブック・板垣祐介)

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