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【キーンランドC】ナムラクレア貫録 悲願電撃王へ大きな弾み重賞V4 いざ6度目G1挑戦

デイリースポーツ
  • 2023年08月28日(月) 06時00分
 「キーンランドC・G3」(27日、札幌)

 貫禄のV発進だ。1番人気のナムラクレアが、重馬場を物ともしない末脚を披露して差し切り勝ち。重賞4勝目で、大目標であるスプリンターズS(10月1日・中山)への優先出走権を手にした。2着は8番人気のシナモンスティックで、3着が2番人気のトウシンマカオだった。

 悲願成就に向けて最高のスタートを切った。ゲートを五分に飛び出したナムラクレアは無理をせず中団。いつでも瞬時に動かせる外めの位置取りから、徐々にポジションを上げた。直線は思った以上に先行馬が踏ん張る形になったものの、最後は外からまとめて差し切って2着馬に1馬身差をつける完勝劇。浜中も「強かったと思います。休み明けでも厩舎が上手に仕上げてくれて、何の不安もなく挑めた」と感謝した。

 この日の札幌競馬場は7R終了後、雷鳴がとどろき、豪雨に見舞われた。芝コースはあっという間に悪化。ただ、勝つときは全てがうまくいくもの。「馬場状態を思えば、かえって(14)番枠で良かった」とプラスに働いた。

 5着に敗れた昨年のスプリンターズSは、函館スプリントS(1着)、北九州記念(3着)と叩き3戦目で挑む形。今年は昨年と違って賞金面の不安がなく、勝って最高潮で大一番へ向かえる。「前哨戦としては自分的に疲れた」と胸をなで下ろした長谷川師は、「今年は段階を踏んで思い通りにやって来られた。本来は乾いた馬場の方がいいけど、非常に強い内容。陣営にとって大きな1勝です」と手応え十分の笑顔だ。

 次が6度目のG1挑戦。師が「輸送でナーバスなところはあるけど、環境の変化に順応してお姉さんになってきた。精神力の強さが彼女のいいところ。この気持ちを切らさずに出走させたい」と本番を見据えれば、主戦も「何とか次はG1を、と思っています」と強い決意を示す。春の高松宮記念は2着。充実一途の4歳牝馬が、今度こそ戦国スプリント界の頂点をつかむ。

提供:デイリースポーツ

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