作家・馳星周氏の新刊『ロスト・イン・ザ・ターフ』がこのほど、文藝春秋から発売された。競馬を愛する登場人物たちによる
ラブコメディーで、競馬のロマンが伝わる一冊となっている。
物語の主役は亡き兄が遺した競馬バーを営む倉本葵。ある日、
大井競馬場で芦毛の9歳牡馬・
ウララペツに出会い一目惚れする。
ウララペツは
メジロマックイーン最後の産駒だったが、ほどなく戦績が振るわず引退することに。そこで葵は
ウララペツの馬主となり、種牡馬にしようと決意する。課題が次々と現れる中、葵、
メジロマックイーンの血筋を残したいと熱望する常連客や
ウララペツの元馬主など、馬をこよなく愛する男女が奮闘しつつ、恋のさや当てにも興ずるストーリー。
馳氏は刊行に際し、「バイアリーターク系の血をなんとか残そうと奮闘する人間の物語を書いたら面白いんじゃないか?本書はそこから出発したのだが、気がつけば、競馬を愛してやまない連中が繰り広げるドタ
バタラブコメディーになっていた。競馬をギャンブルと捉える人もいるだろう。スポーツとして楽しむ人もいるだろう。だが、わたしにとって競馬とは、ロマンである。それが伝われば幸いだ」とコメントしている。
【著者プロフィール】
1965年北海道生まれ。横浜市立大学卒。96年デビュー作『不夜城』で第18回吉川英治文学新人賞、98年『鎮魂歌』で第51回日本推理作家協会賞、99年『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞している。
【書誌情報】
著者:馳星周
発行:文藝春秋
判型:四六判
ページ数:376ページ
定価:1760円(1600円+税)
【プレゼント】
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