「
天皇賞(秋)・G1」(29日、東京)
春に
大阪杯を制し、ひと回り成長した23年はひと味違う。
ジャックドールが持ち前のスピードで番狂わせをもくろむ。22年は4着に終わったものの、今回は単騎逃げが可能なメンバー。スイスイ運んで2つ目のG1タイトル奪取といきたい。
G12勝目に向けて、好ムードが漂う。26日に枠順が決定し、展開の鍵を握る
ジャックドールが引き当てたのは外めの8枠10番。藤岡師は「スタートは速いですし、頭数も少ないので、あとは自分の形で運べればと思います」と口元を結んだ。3番人気に推された22年は
パンサラッサにハナを譲る形。そのパンサが大逃げを打ち、道中4番手から運ぶも最後は差を詰め切れず4着に終わった。今回はうるさい同型が不在。絶好の単騎逃げに持ち込めそうだ。
状態面も文句なし。前走の
札幌記念は6着に敗れたものの、外を回ったことに加えて異例の暑さも影響。そこから2カ月半の休養を挟んで立て直された。指揮官は「(追い切りでは)3週続けていい動きを見せてくれています。モタモタしている感じはなかったけど、時計が出ているとも思いませんでした。それでもこんなに出ているのかという感じ。楽に動けているということですね」と満足げに振り返る。
息子の佑介と挑む大一番。コンビ実績〈6102〉に、師は「一番乗っていて、一番勝っていますからね。ベストな舞台ですし、左回りも絶対にいいと思います」と力を込める。1年ぶりに合体する人馬が、影をも踏まさず押し切るシーンを演じるか。
提供:デイリースポーツ