◆第28回東京スポーツ杯2歳S・G2(11月18日、東京競馬場・芝1800メートル、良)
第28回東京スポーツ杯2歳S・G2は18日、東京競馬場で行われ、単勝4番人気の
シュトラウスが直線で抜け出し、後続に1馬身半差をつけて重賞初制覇を飾った。手綱を執ったジョアン・モレイラ騎手(40)=ブラジル=は今秋、
JRA重賞4勝目で、
武井亮調教師(42)=美浦=は
JRA重賞初制覇だった。
雄大なス
トライドで府中の直線を堂々と駆け抜け、
シュトラウスが初タイトルを手にした。序盤はやや行きたがるそぶりを見せたが、モレイラがなだめて3番手で徐々に折り合う。抜群の手応えで直線を迎え、
ゴーサインが出されると力強いフットワークに切り替わり、後続の追い上げを許さない完璧な立ち回り。前走の
サウジアラビアRCは伸び脚が鈍り3着だったが、折り合いに進境を見せ、進化を示した。
今秋の短期免許で早くも重賞4勝目となった名手は「前半はコントロールしにくいところがあったけど、前の2頭が速いペースで先導してくれて助かりました。すごく能力が高いし、将来性もあります」と素質を認めた。
武井調教師は「ジョッキーがうまく乗ってくれたし、前回、クリストフ(ルメール)が(馬の)後ろで我慢させてくれたことも今回に生きた」と、敗戦を糧にした勝利を喜んだ。開業10年目で初の
JRA重賞制覇には、「
リエノテソーロで交流G1(16年
全日本2歳優駿)を勝っているし、意識はしていなかったけど、これで話が出なくなるのは良かった」と苦笑していた。
母ブルーメンブラットが08年
マイルCSを制している
モーリス産駒の歩む先はマイル路線か、クラシック街道か。次走は未定だが無敗3冠馬
コントレイルや国内外G1・5連勝中
イクイノックスなど、のちの名馬が数多く勝ってきた出世レースを制し、さらなる飛躍へ視界良好だ。(松井 中央)
◆
シュトラウス 父
モーリス、
母ブルーメンブラット(
父アドマイヤベガ)。美浦・
武井亮厩舎所属の牡2歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算3戦2勝。総獲得賞金は5390万2000円。重賞初勝利。馬主は(有)キャロットファーム。
スポーツ報知