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母系は欧州2400m仕様のタイトルホルダー 産駒の凱旋門賞Vを期待しよう

  • 2023年12月24日(日) 20時54分
 GIを3勝した“仁川の帝王”タイトルホルダー(牡5、美浦・栗田徹厩舎)が、有馬記念を最後に現役を引退した。通算成績は19戦7勝。今後は北海道新ひだか町のレックススタッドで種牡馬となる。

 肉を切らせて骨を断つ、徹底先行タイプの名馬だった。3歳時は皐月賞が2着、日本ダービーが6着だったが、菊花賞を鮮やかに逃げ切ってGI初制覇。4歳を迎え、天皇賞(春)では逃げながら上がり3Fをメンバー中最速でまとめて、7馬身差の圧勝を収めた。さらに衝撃的だったのが続く宝塚記念だ。パンサラッサが刻んだ前半1000m57秒6の超ハイペースを2番手で追走。かなり厳しい展開だったが、後続の追い上げを凌いで堂々の押し切り。圧巻の走りで3つ目のGIを獲得し、現役最強の地位を確固たるものとした。

 その後は凱旋門賞にも挑戦。帰国初戦の有馬記念では9着も、日経賞では8馬身差の圧勝を飾って、現役屈指の力を改めて見せつける。だが、連覇を狙った天皇賞(春)で競走中止。秋のオールカマーで復帰して2着、ジャパンCは5着となり、24日の有馬記念3着で現役生活に幕を閉じた。しかし、最後まで自分のスタイルを貫徹。GI3勝を全て阪神で挙げた“仁川の帝王”として、多くのファンに愛された競走馬だった。

 種牡馬としては21年夏に早世したドゥラメンテの最初の後継種牡馬となる。キングカメハメハが3代前、サンデーサイレンスが4代前となるので、キングカメハメハ系以外の牝馬とは、ほぼ問題なく交配できるだろう。また、生産者の岡田スタッドの全面的サポートを受けられるのも心強い。祖母の父Shirley Heights、母の父Motivatorと英ダービーが重ねられた母系は、まさに欧州のクラシックディスタンス仕様。父が果たせなかった凱旋門賞制覇の夢を叶えてくれる産駒の誕生を心待ちにしたい。

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