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欧州トップ厩舎で名馬に携わる境氏

スポニチ
  • 2024年02月02日(金) 05時05分
 【競馬人生劇場・平松さとし】今年のペガサスワールドCターフ(米国、G1)を制したのはウォームハートだった。同馬は、昨年の末、レーベンスティール(牡4=田中博)が出走したG1香港ヴァーズにも出ていた。JRAでも馬券が売られ、3着に善戦したので覚えておられる方も多いだろう。アイルランドの伯楽エイダン・オブライエン調教師が管理する牝馬だ。

 オブライエン調教師といえば、昨年は本場英国のダービー(G1)など、G1を勝ちまくったディープインパクト産駒オーギュストロダンや同じく英国のセントレジャー(G1)を制したハーツクライ産駒コンティニュアスなどでもたびたび話題になったが、今の名の挙がった3頭全てにまたがった男がいる。01年10月生まれだから、まだ22歳の境優真氏だ。

 福岡で生まれ育った彼は、騎手を目指し競馬学校を受験したが不合格。長身でもあったので、その道は諦めたが、馬の仕事をしたい気持ちまでは折れることなく、エイシンステーブルなどで働いた。22年4月にはアイルランドへ渡りK・コンドーン厩舎を経て、同年10月からはオブライエン厩舎へ移った。そして、オーギュストロダンなどにもまたがる経験をしたのだった。

 「エイダンは素晴らしい人格者で、いろいろと貴重な経験をさせてもらっています。コンティニュアスジャパンCに出走する予定で、出発まで1時間という時点でアクシデントが起きて遠征できなかったのですが、無事に来日できていれば、僕も同行させてもらう予定だったんです」

 現在、シーズンオフを利用した約1カ月の休暇中で帰国している境氏はそう言った。

 そんな彼を昨夏、田中博康調教師に紹介したところ、今回、美浦トレセンの厩舎を訪問。田中博師の案内で最優秀ダート馬レモンポップを見た後、馬場や坂路コース、プールなどの施設を見学した。

 「施設が充実していて驚きました」

 そう語る一方で次のようにも言った。

 「エイダンもそうですが、欧州だとプライベートでこういった施設を持てている調教師が多く、そこは欧州の方が良いのかな?とも感じました」

 この後は小倉競馬などを観戦後、アイルランドへ戻る予定だという。 (フリーライター)

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