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中野師「鳥肌」“ナカノコール”「思い入れたくさん」“二刀流”で53年

デイリースポーツ
  • 2024年02月27日(火) 06時00分
 今週末で東西7人のトレーナーが競馬界から去る。騎手時代にトウカイテイオーでダービーを制し、ロードカナロアなど数々の名馬を育てた安田隆行調教師(70)=栗東=や、騎手として90年ダービー覇者アイネスフウジンの馬上で19万人のナカノコールを浴びた中野栄治調教師(70)=美浦=らが、刻一刻と迫る最後の瞬間を前に、今の率直な胸の内を語った。

 騎手、調教師と合わせて53年-。“二刀流”としてホースマン人生を駆け抜けた中野師が、そのキャリアに幕を下ろす。

 騎手デビューは71年。最もスポットライトを浴びたのは、アイネスフウジンで制した90年ダービーで間違いないだろう。今や、伝説となったレース後の“ナカノコール”。19万6517人の大歓声に「鳥肌が立ったよ」と当時を懐かしむ。

 皐月賞ハクタイセイの2着に敗れ、反撃を期して臨んだ大一番。「皐月賞は勝てると思っていたけど、それでも負けた。だけどダービーは勝たなければならなかった。その違いだよ」。当時は37歳で8度目のダービー挑戦。いろいろな思いが交錯したレースだった。

 調教師としての第2章は96年にスタート。01年高松宮記念スプリンターズSを制した電撃王トロットスターを育てた。「小さかったけどバネがあった。スプリンターズSは自信があったよ。夏に休養してプラス体重で戻ってきて、ちょうどいいなと思った。マスコミには太いと言われたけどね(笑)」と冗談を交えながらほほ笑んだ。

 「思い入れのある馬はたくさんいるよね」と遠くを見つめたトレーナー。今週は土曜中山11R・オーシャンSのカイザーメランジェなどが出走予定だ。師の思いがこもった愛馬たちが、ラストウイークに花を添える。

提供:デイリースポーツ

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