スマートフォン版へ

多くの人材を育てた今週定年引退の小桧山調教師…原優介騎手「先生がいなかったら、たぶん騎手を辞めていた」

スポーツ報知
  • 2024年02月29日(木) 14時45分
 今週は新たにスタートを切る新人騎手がいれば、この世界を離れる調教師もいる。

 美浦トレセンで1996年に開業した小桧山悟調教師もその一人。2月26日現在、JRA通算7324戦218勝。08年スプリングSを勝ったスマイルジャックを筆頭に重賞5勝の実績を残すが、それ以上に多くの人材をサークル内に送り込んできた功績は計り知れない。

 引退を目前に控え、小桧山調教師に話をうかがうと「みんながそれぞれに努力しただけで、俺は何もしていない。そういう人材がたまたまウチにいたということ。それは縁だし、ありがたい」と謙遜した。愛弟子である2人にも話を聞いてみた。

 昨年の中山大障害マイネルグロンで制し、G1トレーナーになった青木孝文調教師は「個々の努力と仰っているみたいだけど、騎手や調教師を目指すうえでプラスになる環境をつくってくれた。励ましの言葉を直接かけてもらったり、目に見えないところでサポートしていただいたこともあった」と振り返る。自身が同じ立場になり、改めて人を育てることの難しさを痛感。「人を一人送り出すということが、大変なことだと身にしみる。表面で人を応援するのは大したことではないけど、本当の意味で後押しするのは大変。たくさんの人を送り出してきたことは、なかなかできることじゃない。自分が調教師になれたのも先生のおかげです」と感謝する。

 原優介騎手は20年8月〜23年3月まで小桧山厩舎に所属。昨年はウィルソンテソーロとのコンビでチャンピオンズC東京大賞典で2着に好走した。「先生がいなかったら、たぶん騎手を辞めていた」という第一声に記者は驚いたが「先生と出会うまではネガティブだった性格が大きく変わった」と、メンタル面で変化があった。「レースに多く乗せてもらったことで、周囲にアピールできた。ウィルソンテソーロでG1に乗せてもらえるまで繋いでくれた」。ここまで育ててもらったという想いは強い。「先生の引退前に重賞を勝ちたかったですね」と悔しさをにじませたが、「なるべく早く重賞を勝ったことを報告できるように頑張ります」と目標を掲げる。愛弟子たちの活躍を目にする機会は、今後ますます増えていくことだろう。(浅子 祐貴)

スポーツ報知

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す