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【スプリングS】ルカランフィースト 皐月切符いただきます!藤沢パワー受け継ぐ絶好調鹿戸厩舎の有力馬

スポニチ
  • 2024年03月12日(火) 05時30分
 絶好調・鹿戸厩舎の有力3歳馬がビッグタイトルのごちそうを運んでくる。「第73回スプリングS」(3着まで皐月賞優先出走権)の注目株はルカランフィースト。オープンでも活躍した母ゴージャスランチからの連想で“豪勢なごちそう”と命名された逸材。前走・若竹賞を大外一気に突き抜けた剛脚で皐月賞(4月14日、中山)へと突き進む。

 美浦トレセン「北の杜(もり)地区」の中央に位置する旧藤沢和雄厩舎。調教師が代わってもその対面式の馬房には競馬の神様が住み続けているのか。「今の3歳世代は随分勝ってくれました。ひょっとしたら藤沢先生の見えざる力が働いているのかも」。一昨年に引退した藤沢氏から厩舎棟を引き継いだ弟子の鹿戸師は笑うが、確かに3歳馬の勢いは神懸かっている。11日現在で13頭が勝ち上がり、うち5頭はオープン入り。セットアップ(札幌2歳S)に続く重賞制覇の期待が懸かるのが今週のルカランフィーストだ。

 デビュー3戦目の前走・若竹賞では4角最後方から大外一気。横山武は「道悪で追走に苦労しましたが、大外に出してからびっくりするほど凄い脚を使ってくれた」とその末脚に驚きを隠せない。鹿戸師も「まるでソールオリエンス(23年皐月賞V)みたいだよなあ(笑い)。新馬では2番手から抜け出す力強い勝ちっぷり。2戦目(京都2歳S13着)は内枠から出遅れて馬群にモマれたし、悪い馬場を気にして前に進んで行かなかった。軽い走りをするから良馬場ならさらに力を発揮できるはず」と語る。

 鹿戸厩舎所属でJRA4勝を挙げたゴージャスランチの初子。母名にあやかって英語で「豪勢なごちそう」と名付けられたが、似ているのは馬名だけではない。太い首、盛り上がった肩と後肢、旺盛な食欲をうかがわせるアゴッ張り…。「うり二つだよ。お母さん同様によく食べるからいい体になっている」。同師は運動中の青鹿毛に頼もしげな視線を向ける。「お母さんは脚元に心配な点があって早めに繁殖に上がったけど、息子は脚元も丈夫。レースぶりは前進気勢が強かったお母さんと反対でズブいぐらい」と続けた。

 そんな健康優良児の教育係を務めるのが現役最年長ジョッキー柴田善。気性が幼く、ハミの取り方も不安定なため鹿戸厩舎の調教を手伝う57歳ベテランの直接指導を受けている。「まだ口向きは安定していないが、体を伸ばした時のフォームがだいぶ良くなった。体の芯が少しずつしっかりしてきたからですよ。成長途上であれだけの競馬ができたのだから凄い!」とヨシトミ先生も素質を絶賛する。

 藤沢パワーを受け継ぐ厩舎でモリモリ食べて進化を遂げるクラシック級の逸材。馬券が当たれば豪勢なごちそうが待っている。

 【3歳OP馬5頭在籍】鹿戸厩舎にはルカランフィーストを含めて5頭の3歳オープン馬が在籍。札幌2歳S勝ちのセットアップNHKマイルC(5月5日、東京)、東スポ杯2歳S2着シュバルツクーゲル皐月賞葉牡丹賞勝ちのトロヴァトーレ皐月賞青葉賞(4月27日、東京)を視野に調整。デイジー賞を逃げ切った牝馬イゾラフェリーチェ(エフフォーリアの半妹)は忘れな草賞(4月7日、阪神)が次走の候補となっている。

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