ス
プリント重賞連勝中の
トウシンマカオは美浦Wコースで上がり重点。シャープな伸びを披露した。
パンパンに盛り上がったトモを揺らしながら馬場入りした
トウシンマカオ。12キロ増の前走・
オーシャンS(1着)を叩かれ、その仕上がりは優にG1級だ。愛馬を頼もしげに見つめた高柳瑞師は「前走は太め残りでした。間隔が詰まっているので疲れを残さないように調整したつもりです」とこの中間を振り返った。
もう負荷をかける必要はなし。単騎でゆったりとスピードに乗る。しかし、直線を向けば迫力はグッとアップ。強靱(じん)なトモから生まれるパワーを、上下させる太い首で効率的に受け取る。地面、筋肉から発生したエネルギーをロスなくスピードに変換させた。最後まで馬なりでも、5F67秒7〜1F11秒4。「あくまで疲れを残さないように、という内容でしたが、
バランスが良く、いい動きだったと思います」と納得の表情でうなずく。
悪夢となった昨年の
高松宮記念。後方のまま勝負に参加することができず、5番人気で15着に大敗した。しかし、前走時で昨年より18キロ増と、馬体は明らかにパワーアップ。現在、
京阪杯、
オーシャンSと重賞2連勝中で、前哨戦(
シルクロードS4着)を敗れた昨年より臨戦過程も上だ。指揮官は「成長を感じています。少しずつしっかりしてきたかなと思う。チャンスはあると思っています」と前を向いた。
【0・0・0・3】の中京、不良馬場に泣いた昨年を思い起こさせる悪天候予報は気になるところ。「左回りは少し苦手な面がある。(馬場は)多少なら渋っても大丈夫だけど、昨年のような緩い馬場になるとマイナス材料になると思います」と正直に明かした。悔しさを胸に鍛えた極上ボディーで、逆風克服となるか。1年前の悔しさはこの舞台でしか晴らせない。
スポニチ