◆第55回読売マイラーズC(4月21日、京都・芝1600メートル)追い切り＝17日、栗東トレセン

　第55回読売マイラーズC・G2(21日、京都・芝1600メートル＝1着に安田記念の優先出走権)の追い切りが17日、東西のトレセンで行われた。一昨年の覇者ソウルラッシュは栗東・CWコースでラスト1ハロン10秒9と出色の伸び。3度目の重賞制覇へ万全の仕上がりを見せた。

　雄大な馬体が躍動した。栗東・CWコースで最終追い切りに臨んだソウルラッシュは、残り2ハロンから矢のような伸び。四肢を目いっぱい回転させ、大迫力のストライドを繰り出した。直線は3馬身半後方から追いかけた僚馬ヴィルヘルム(6歳3勝クラス)を3馬身突き放し、6ハロン82秒6―10秒9。ラスト1ハロンはこの日の最速タイだった。池江調教師は「加速力がある。かなり動けていますね」と、納得の表情を浮かべた。

　読売マイラーズCは3年連続出走で、過去2年は《1》〈3〉着。今年は隔年Vがかかる。指揮官は「見た目はおなかの出っ張りが気になるが、調教に関しては瞬発力に磨きがかかっている」と、衰えどころか6歳馬の進化を実感。課題の気を抜く面についても「抜け出してからも集中して走っていた」と合格点を与えた。

　前走の香港マイルは、地元の強豪ゴールデンシックスティなどに挑み4着。トレーナーは「上位の馬は力があったし壁みたいなものを感じた」と認めつつも、「(一般的に)メンタル的には強くなる馬が多い」と、海外初挑戦の収穫を期待する。

　日曜の天気は下り坂の予報。池江師は「少し力を要する馬場になった方がベター」と大歓迎だ。昨秋のマイルCS2着が示す通り、国内では実力はトップクラス。「今年はしっかり勝って、将来は種馬にしてあげたい。安田記念に向けて、いいレースができればと思うが、結果も求めたい。1着で安田記念に向かいたい」。悲願のG1初制覇に向けて、魂を燃やし続ける。(水納　愛美)

スポーツ報知