優勝馬には
ヴィクトリアマイルへの優先出走権が付与されるレース。とはいえ新潟競馬場で行われた21年を含め、このレースを
ステップに
ヴィクトリアマイルへと挑んだ馬は過去10年で[0-1-1-20]。コーナー4回の福島競馬場芝1800mコースと、ワンターンのマイル戦では求められるものが異なるようだ。同じく過去10年間で1番人気は[0-4-1-5]で2番人気馬も[0-2-1-7]と人気を裏切るケースが続いている。とはいえ、今年も人気を予想するのも難しい1戦だ。
◎
グランベルナデットは23年
忘れな草賞優勝馬。2歳6月のデビュー戦で1番人気に支持された素質馬だったがスタートで後手を踏んだほか最後の直線でも不利があって6着も、剥離骨折明けの2戦目を快勝。3歳春の
クイーンCでも発馬で後手を踏んだうえに直線は外を回りながらも勝った
ハーパーから0.3秒差5着。
忘れな草賞のあと腸炎を発症して
オークスへの出走はかなわず、秋は不本意なレースを続けたが、前走の
初富士Sでは力の違いを見せつけるかのような内容で堂々とオープン入りを果たしている。勝てば
ヴィクトリアマイルでも目が離せない存在になりそうだ。
〇
シンリョクカは阪神JF2着で、
中山牝馬S3着。
桜花賞6着、
オークス5着なら世代上位の力を持っていると判断できるが、異例ともいえるローテーションを歩み、いまだ1勝馬のまま。1年半以上、勝ち星から遠ざかっている。今年は
日経新春杯から始動。このときはデビュー以来初めてポジションを取りに行く競馬で最後は失速してしまったが、前走の
中山牝馬Sは好位イン追走から最後は勝ち馬に迫ろうかという脚を見せた。最後、坂で止まってしまったのは不満だが、あの内容なら更なる前進が期待できる。
▲
タガノパッションは
愛知杯2着。3歳時には
スイートピーSに勝って
オークス4着だからもっと華々しい活躍が期待されたが、勝ち味に遅くいまだに2勝馬のまま。今年は準オープン馬の身で挑んだ
愛知杯が
ミッキーゴージャスの2着で、前走の
中山牝馬Sは6着とは言え勝ち馬から0.3秒差。いずれもメンバー最速の末脚で追い込んできた。今回は別定戦で55キロを背負うことになるが、条件馬時代には背負いなれている斤量で、そもそも
オークスも55kg。割り引く必要はなさそうだ。
△
コスタボニータは右回りの重賞で[0-0-3-1]。いまだに掲示板を外していない堅実派だ。前走の
中山牝馬Sは半マイル通過49.6秒というスローペースで、結果的には前残りのレースを好位から流れ込んだ。正直もうワンパンチ欲しいが流れ一つで怖い存在になりそうだ。
△
ライトクオンタムは
シンザン記念優勝馬で
小倉日経オープン3着。追い込みも板についてきており、前走の内容に本格化の兆しが見えた。先行力のある△
ウインピクシスもまだ見限れない存在だが、△
エミューの前走は鼻出血で参考外。改めて期待したい。